プレゼント 書評こぼれ話

  昔流通業に従事していたことがあります。
  スーパーが台頭していた頃です。
  その当時から、今のそうですが
  百貨店の氷河期みたいなことはいわれていて
  まるで流通業のシーラカンスと
  揶揄されていました。
  今はGMSと呼ばれた大手スーパーも
  その仲間に近いですが。
  もしかしたら
  出版業もシーラカンス状態かもしれません。
  そんな業界でも
  新しい芽が出て来る。
  そんな出版社をレポートしたのが
  永江朗さんの
  『小さな出版社のつくり方』。
  本に興味のある人だけでなく
  起業に興味のある人にも
  面白いかも。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  化石になるのか、出版社は                   

 出版業界の不況がいわれて久しい。
 カフェを併設した書店や泊まれる書店まで登場して賑わっているようにも見えるが、街の小さな本屋さんの姿がどんどん消えていく現状は寂しい。
 特に地方都市にそれは顕著だ。
 読書人口が減っていると決してそうではない。本というコンテンツを手にする方法が多様化しているからだ。
 ネット書店や新古書店の台頭、公共図書館の充実などが挙げられる。
 だから、本は売れない。
 そんな事情を永江朗氏はこの本の中でこう記している。
 「本は出版社と取次と書店の間で業界内地域通貨のようにぐるぐる回る。いちどはまると抜け出せない地獄の自転車操業だ」と。

 そんな出版業界だが、それでも参入しようとする勇気ある出版人たちがいる。
 この本はそんな「小さな出版社」がどのようにして生まれ、どんな姿勢で経営をしているかを永江氏がレポートした作品だ。
 有名かどうかでいえば、紹介されている11社とそもそもこの本を出版している猿江商會含め、知っていたのは「トランスビュー」1社というのは恥ずかしい。
 書店に行ってもどうしても大手の出版社が刊行している本が目につくのは発行部数の関係もあって仕方がないのだろうが、それでもこの12社はどっこい頑張っている。

 しかし、この本を読んで、ではひとつ出版社でも始めるかというわけにはいかないだろう。
 出版業界への参入障壁は高い。
 この本の12社の創業者のほとんどが元出版業に携わった人たちだ。
 まったく異業種から仕組みを変えるような人が入ってこないと、やはり厳しいのではないだろうか。
  
(2016/12/15 投稿)

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