プレゼント 書評こぼれ話

  正月元旦の朝日新聞
  今年が正岡子規生誕150年だと
  知りました。
  夏目漱石がそうだとは知っていたのですが。
  夏目漱石が昨年来のブームなのに
  正岡子規の方はそうでもないのは
  ちょっといけません。
  もしかしたら
  正岡子規がいなかったら
  小説家夏目漱石は誕生していなかったかもしれないのに。
  今日紹介する
  小森陽一さんの『子規と漱石 友情が育んだ写実の近代』は
  そんな正岡子規に焦点をあてた
  一冊です。
  正岡子規という偉大な人物に
  触れるには格好の一冊です。

  じゃあ、読もう。  

  

sai.wingpen  子規も漱石も生きていれば150歳                   

 漱石ブームが続いている。
 2016年が没後100年、そして49歳で亡くなったからその翌年の2017年は生誕150年にあたる。
 その一方で、もう一人2017年に生誕150年を迎える明治の偉人がいる。
 それが漱石の友人でもあり、近代文学を生み出したともいえる正岡子規である。
 漱石子規ともに1867年、慶応と呼ばれていた時代に生まれている。
 漱石は49歳で亡くなったが、子規はもっと短い34歳の生涯であった。

 本書はタイトルこそ漱石と子規二人の名前が入っているが、「子規論」といった方が誤解がない。
 もちろん、漱石が子規に与えた影響が大きいし、子規にとっても漱石の存在の意味するところ大であったが、この本では子規の短い生涯でなし得て様々な文芸についてのことがうまくまとまっている。
 子規入門書としては読みやすいし、うまくまとまっている。

 何よりも圧巻はやはり最後の章に書かれた漱石に宛てた子規最後の手紙の意味するところだ。
 その時漱石はまだロンドン留学中である。
 その手紙に子規は「僕ハモーダメニナツテシマツタ」という悲痛な声を上げている。
 この手紙と子規の『仰臥漫録』に描かれたものがリンクし、漱石への願いを遺したものという小森氏の説になんとも驚かされた。
 しかし、漱石自身がその手紙を、いや子規の存在を忘れなかったことは事実だし、ロンドンから日本に戻った漱石にとって、子規の思いを実現するべく小説家の道を歩みだしたというのも頷ける。

 いずれにしても子規と漱石が同じ年に生まれ、運命の出会いと友情を育んだということ自体、奇跡といっていい。
  
(2017/01/17 投稿)

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