プレゼント 書評こぼれ話

  最近俳句の本がしばしば出てきますが
  特段突然変異のように
  俳句熱が高まったわけではありません。
  俳句をぽつりぽつりとこしらえて
  もう10年以上経ちます。
  ただ熱心でなかった。
  それでビギナーズラックでしょうか
  投句した作品が
  いくつか新聞に載って
  喜んでいました。
  ところが
  まったく詠めなくなって
  今に至るわけです。
  そこで反省して
  俳句の本を開いている次第です。
  今日は
  小川軽舟さんの『俳句と暮らす』。
  今年のここまで読んだ
  一番かな。

     冬薔薇や賞与劣りし一詩人     草間 時彦

  この本で出合った俳句です。

     軽舟の描きし湘子青大豆      夏の雨

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  俳句を勉強するなら欠かせません                   

 タイトルだけ読むと、なんだか古風な俳人は世捨て人のようにして暮らしている様を描いた作品だと誤解してしまいそうだが、声を大きくいうが、けっしてそんなことはない。
 むしろ、俳句という文芸をその技法だけでなく俳句の歴史や様々な俳人の特長をしっかり描いた刺激的な学術書に近い。
 とても為になった。

 そもそも著者の小川軽舟氏は古風な俳人ではない。
 著者の略歴を読むと、昭和36年生まれであるから、まだまだ仕事も現役である。
 この本が描かれた2016年当時は神戸岡本で単身赴任中である。
 だから、章立ては「飯を作る」「会社で働く」「妻に会う」というようになっているが、冒頭に書いたように、それらに騙されてはいけない。
 略歴を続けると、藤田湘子に師事し、湘子が亡くなったあと俳句雑誌「鷹」を主宰している。
 師匠である藤田湘子のことは「酒を飲む」という章でほのぼのと描かれている。
 これもまた、いい。

 俳句には「二つのものを取り合わせることによって、広がりと奥行きのある情景」を生む「取り合わせ」(「配合」)があったり、「一句の構造を切ることによって韻文としての格調を得る」「切れ字」があったりする。
 この本ではそれらのことも簡略にしかし的確に記されている。
 あるいは歳時記については「傍らに置いて生活していれば、身の周りのあれもこれもが季語である」という記述もいい。

 それになんといっても、俳句を「ちょっと爪先立ってみる」というのがいい。
 「それだけで日常には新しい発見がある。その発見が詩になる」と書いた著者に魅かれた。
  
(2017/03/14 投稿)

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