プレゼント 書評こぼれ話

  3月もあと1週間ばかり。
  NHK朝の連続ドラマ「べっぴんさん」も
  残りわずか。
  このドラマは最近の朝ドラの中では
  あまり出来がよくなかったように思う。
  最後まで見たが。
  「あさが来た」がよかったせいか
  それに続く「とと姉ちゃん」も苦心したが
  今から思えば
  あれはあれで面白かった。
  今日紹介するのは
  「とと姉ちゃん」にも登場した
  花森安治が描いた装釘画を集めた
  『花森安治装釘集成』。

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  山口県にあるみずのわ出版
  出している。
  定価が8600円という高価な本だが
  全国の図書館が購入すればいい。
  価値ある一冊だと思う。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  文章はことばの建築だから、釘をうつ                   

 花森安治(1911~1978)といえば大橋鎮子とともに立ち上げた雑誌「暮しの手帖」の名編集長として知られている。
 2016年のNHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のモデルにもなって、そのドラマの中でも雑誌の表紙絵を描くシーンがあったように、実際花森は「暮しの手帖」の表紙画を描き続けた。
 それだけではなく、実際の花森は多くの書籍や雑誌の装釘も担当している。
 本書はそんな花森の装釘作品を集めて、読む者の目を惹きつけてやまない。

 この本のタイトルにも使われている「装釘」という言葉に違和感がある人もいるかもしれない。最近では装幀あるいは装丁と記されることが多い。
 昔は「釘」の字をあてることもあって、特に花森は「文章はことばの建築だ。だから本は釘でしっかりとめなくてはならない」と、この字にこだわったということが、この本のはじめに花森の晩年同じ職場で働いたことのある唐澤平吉氏が綴っている。

 また花森はこんなことも言っている。
 「一冊の本というものは、著者と装釘者と印刷者の共同作品である」と。
 花森の個性の強さ、仕事に対する自信、生き方についての信念を感じる言葉である。
 それでありながら、花森の絵はとても優しい。
 しゃれたといえばいいのだろうか。どこかでその時代の数歩も先をいく光景が描かれている。
 戦争でなくしたものを花森は取り返そうとしていたのだろうか。

 この本に集められた花森の作品を見ていると、心がどこかでほっと息をついている気分になる。
  
(2017/03/23 投稿)

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