プレゼント 書評こぼれ話

  NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」を
  毎回楽しみに見ている。
  その中で徳川家康(ドラマではまだ松平元康の時代)を演じているのが
  阿部サダヲさん。
  その妻瀬名(のちの築山殿)は菜々緒さんが
  演じている。
  今日紹介する
  司馬遼太郎さんの『覇王の家』を読もうと思ったのは
  もちろん大河ドラマに誘われてである。
  面白かったのは
  家康と瀬名との関係。
  瀬名の方が10歳も上だったという。
  この上巻では二人の関係が詳しく描かれていて
  ドラマと関連して
  面白さは倍増だった。
  早く、下巻も読もうっと。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  臆病者、家康                   

 司馬遼太郎さんの『街道をゆく』の未完となった最後の旅は「濃尾参州記」であった。
 すなわち美濃、尾張、三河。となれば、信長だけでなく家康もまたこの旅の主人公になるはずであっただろう。
 未完となる最後のくだりが「家康の本質」で、その中で司馬さんは家康についてこう書いている。
 「若い頃の家康は、露骨に臆病だった。ときに茫々と思案し、爪を噛みつづけた。」と。
 そんな家康に光をあてて描いたのが、この『覇王の家』で、文庫本で上下2巻となっている。

 書誌的にまず書いておくと、この作品は1970年初めから1年半かけて雑誌「小説新潮」に連載された。
 タイトルの「覇王」というのは、「徳ではなく武力・策略で諸侯を従えて天下を治める人のこと」とあるが、もちろん、ここでは家康を指していることは間違いない。
 しかし、家康に「徳」がなかったかといえば、どうもそうではないように思える。
 家康に仕えて三河人の忠と実は、家康の「徳」がもたらしたといえなくもない。

 この上巻に妻と息子を信長に斬れと迫られ、それを苦渋の末に断行した家康の姿が描かれているが、その際信長によからぬ話をした老臣酒井忠次が描かれている。
 家康はその酒井に対しても、仇と思わないよう「驚嘆すべき計算力と意志力」でもってそうし、片鱗でもそう思わないようにしたとある。
 何故なら、そう思うだけで人の心は感応するからと司馬さんは書いた。
 まさに、家康はそういう人であったのだろう。

 上巻では本能寺の変のあと、秀吉が天下とりに名乗りをあげるところまでが描かれている。
 家康が動き出すのは、これからである。
  
(2017/03/25 投稿)

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