プレゼント 書評こぼれ話

  今日は
  川上弘美さんの『ぼくの死体をよろしくたのむ』という
  短編集を紹介します。
  書評で「村上春樹的」と書きましたが
  そういえば
  この短編集の中に
  「大聖堂」という作品があります。
  このタイトルでピン! と来た人は
  村上春樹さんのファンですね、きっと。
  この作品の中に
  この「大聖堂」がカーヴァーの短編集と
  書かれています。
  村上春樹さんの翻訳の
  初めの頃に
  出た作品でもあります。
  まあ、あんまり関係がないですが。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  春の昼寝に見る夢                   

 本の批評やり感想を書くとすれば、ここのこういうところがよかったとかこれでは辻褄が合わないのじゃないかとか、きちんといえないといけないのだろうが、どうも川上弘美の作品はそういうことを拒んでいるような感じがしないでもない。
 「ほのぼの」なんていうのは感想になるだろうか。
 「ほっこり」が批評になるだろうか。
 けれど、そういう言葉しか言えない時がある。特に川上弘美が描く小説では。

 ここには18篇の短編小説が収録されている。
 表題作の「ぼくの死体をよろしくたのむ」は58歳の女性と25歳年下の女性の不思議な関係を描いている。
 58歳の女性は若い女性の父親が恩義になったというが、それがどういうことかよくわからない。その父が書き残していた文章に「ぼくの死体をよろしくたのむ」が入っていたのだ。
 これは何かのメタファー(暗喩)なのか。
 そういえば、どことなく村上春樹的ではあるが。

 あるいは映画「君の名は。」的な「バタフライ・エフェクト」は思わず初出の年月を確認したくらい。(川上作品の方が古い)
 まるで内容も違うのに、それでもそれはよく似ている。
 「五年後に二人が出会う時、二人とも手帳の名前のことは、すっかり忘れている。どこかで聞いた名前だ、とも思うことすら、ない」。
 ねじれた時間なんて、案外よくある話かもしれない。

 そうだ、川上弘美のこの短編集は春の昼寝に見る夢のようだ、といえば、感想になるだろうか。
  
(2017/04/21 投稿)

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