プレゼント 書評こぼれ話

  今日は
  司馬遼太郎さんの『覇王の家・下巻』を
  紹介します。
  この長編の最後は
  書評にも書いたように
  家康の最後で
  章のタイトルは「その最期」になっています。
  これが断然面白い。
  天ぷらにあたったというエピソードもそうだけど
  秀忠や主だったものたちに言い残して

    ざっと済みたり。

  といったという家康。
  その最期に福島正則を恫喝する場面など
  うまい。
  それにしても
  司馬遼太郎さんは
  徳川家康が嫌いだった気配ですが
  私は秀吉より好きだな。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  天下を取る人、家康                   

 司馬遼太郎さんの徳川家康を描いた長編小説は、新潮文庫版で上下2冊の長さである。
 その下巻にあたるこの巻では、本能寺の変からのち、秀吉の時代への潮目が変わる頃から描かれている。
 年表のように記すと本能寺の変が起こったのは1582年。この時から再び戦国時代の様相になるのだが、関ケ原の戦いが1600年だということを重ね合わせると、秀吉の天下はわずか20年に足らない。
 その後の徳川家の長期政権を考えると、あまりにも獏としている。
 つまり、信長の亡きあと、家康にとってはじっと耐えたとしてもわずかな歳月でしかない。これより以前の困難な期間を思えば、何程のことかと思っていたのではないか。

 この下巻はそんな時期の戦さ、小牧・長久手の戦い(1584年)がメインに描かれている。
 戦さを描きながら人をも描くというのは司馬さんが得意とするところで、ここでも安藤直次や石川数正など章タイトルにもつけられて描かれている。
 この戦いは秀吉が家康に敗れた戦いとして有名であるが、実際には秀吉が主戦場にいたわけではないから勝敗という点ではどうだろう。
 もちろん軍として秀吉軍は敗れたのであるが、もしそのまま戦いが続いていれば最終的にはどうなったであろう。

 司馬さんはこの戦いが「無形ながら家康のその後の生涯にとって最大の資産」になったとみている。
 その戦いを描いたあと、司馬さんが興味をなくしたかのように、家康の最後の場面を描いているが、作品的には『関ケ原』『城塞』をはさむとちょうどいい。
 そういう読み方をおすすめする。
  
(2017/04/08 投稿)

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