プレゼント 書評こぼれ話

  この春から始まった
  NHK朝の連続テレビ小説「ひよっこ」は
  人気脚本家岡田惠和さんの作品で
  ナレーションが
  女子マラソンの増田明美さんには
  びっくりしました。
  東京オリンピック前の
  昭和39年の東京。
  楽しみにしています。
  そして、
  もう一つ話題なのが
  倉本聰さんが脚本を書いた「やすらぎの郷」。
  こちらは未見なので
  なんともいえないのですが
  話題を集めているようです。
  そして、
  今日紹介するのは
  第156回芥川賞受賞の
  山下澄人さんの『しんせかい』。
  山下澄人さんは
  倉本聰さんの富良野塾2期生なのです。
  そういうつながりで
  今日のこぼれ話を書きました。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  川上弘美は「口ごもる」と評価している                   

 第156回芥川賞受賞作。(2017年)。
 受賞の報道などで周知だろうが、作者の山下澄人氏は脚本家倉本聰氏が主宰した「富良野塾」の2期生で、そうなるとこの作品に出てくる【先生】は倉本氏のはずで、どこまでが実体なのか興味はあるが、それが作品の評価に当然ならない。
 ただ、読む前の興味としてはすごくあった。
 ここに書かれているのが事実なのか、山下氏は受賞後のインタビューで「記憶にあることを使ったというよりは、ないことを足がかりにした」と述べている。

 この作品の評価はすこぶる低い。
 選考委員が十人になって伯仲したかというとどうもそうではないようだ。
 「今回はまったく刺激がなかった」と選評で書き起こした村上龍委員は、この作品の受賞が「熱烈な支持も、強烈な拒否もな」かったと書いている。その上で、「つまらない」と断じている。
 さらに宮本輝委員は主人公の青年の寡黙さは語彙不足で「それはじつは作者その人の語彙不足なのではないか」とまで書いている。

 私はそれでもこの作品は面白く読んだ。
 19歳の、なんの目標もない、浮遊物のような青年がひょんなことから演劇の道にはいっていく。その【谷】での生活は、あの青春という時期でしかたどり着けない空間であったと思う。
 その点では吉田修一委員の「一流の青春小説」という評価に近い。

 ただ、文体のあちこちに【先生】である倉本氏の代表作「北の国から」の主人公純の口ぶりのようなものがあって、いささか苦笑してしまった。
  
(2017/04/13 投稿)

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