プレゼント 書評こぼれ話

  今日は歌集の紹介です。
  俳句の本もそうですが
  短歌も歌集となれば
  なかなか読む機会が少ない。
  今日紹介するのは
  鳥居さんの歌集『キリンの子』。
  書評にも書きましたが
  彼女の経歴はすさまじくて
  それで話題になった歌人でもあります。
  もちろん短歌そのものも
  壮絶で
  特にいじめを受けた歌はすごい。
  鳥居さんの歌を読んで
  涙を流す若い人もいるのだろう。
  そういう人たちに
  救いがあればいいと
  願わずにはいられない。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  歌よ、すくえ。                   

 文学で、作品と作者はどのように切り離せばいいのだろうか。
 芥川賞の第1回で、候補にあがった太宰治に対して選考委員の川端康成が「作者目下の生活に厭な雲ありて」と評して落選した話は有名だ。
 そのあとも太宰治に関していえば、彼の生活そのものが作品に大きく影響しているから、太宰ファンというのは作品だけでなく彼の私生活も知ること大である。
 作品だけを純粋に評価すべきだろうが、どうしても作者の顔が引き剥がせない。

 小説だけではない。
 この歌集も作品だけの良し悪しだけでいえば、これほど話題にはならなかっただろう。
 ともかく、これらの歌を詠んだ歌人鳥居のプロフィールがすごい。
 引用すると、「2歳の時に両親が離婚、小学5年の時には目の前で母に自殺され」と凄まじい。そのあとも養護施設での虐待やホームレス生活など目を覆いたくなる。
 「義務教育もまともに受けず」、そのことを表現するためにセーラー服を着ているという。
 拾った新聞で文字を覚え、短歌は独学で勉強した。
 こういうプロフィールを先に読むべきか、それともまずは作品が先にあるべきか。

 私は作品が先だと思うが、ここまで話題になれば、そういう歌人が詠った歌はどんなものかと作品があとになるのも仕方がない。
 そういう鑑賞を良しとすべきか。
 少なくともこれらの歌を詠うことで一人の女性が救済されてことは間違いないし、鳥居の歌に救われた人たちがいることも想像がつく。
 歌よ、すくえ。
 作者を、読者を。
  
(2017/04/28 投稿)

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