プレゼント 書評こぼれ話

  もしかしたら、
  先週からの流れで
  そろそろ村上春樹さんの最新作品
  『騎士団長殺し』が紹介されるのではと
  思った人もいるかもしれません。

  ご名答!

  今日と明日
  村上春樹さんの『騎士団長殺し』を
  紹介します。
  今日はまず前編ともいえる
  『騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編』から。
  当然長編小説の書評ですから
  明日の分と合わせて読んでもらえると
  いいのですが。
  この書評も
  第2部を読んで
  つまりは全部読み終わってから
  書きました。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  蓋は開けられた                   

 村上春樹のこの長編小説は総ページ数にして1000ページを超えているが、ありがたいことに第1部と第2部に、ほぼ500ページずつに分かれている。
 ただこの第1部と第2部は何か独立しているかといえば決してそうではない。
 やはりこの長編小説は1000ページを超える作品として、全体を評価すべきものだと思う。
 それでもやはりありがたいことに、第1部第2部それぞれにサブタイトルがついていて、そのあたりをヒントに(この難解な小説にはたくさんのヒントがいる)読むのも悪くない。

 まずこの第1部にはこんなサブタイトルがついている。
 「顕れるイデア編」。
 そうなると、イデアとは何だと考えたくなる。その答えは第2部に出てくる。
 「イデアは観念であり、観念は姿かたちを持たない。ただの抽象的なものだ」。
 それが、第1部では顕れるのだ。

 長い作品の主人公は肖像画を描くことを生業にしている画家。
 ある日、妻から離婚を宣言され、傷つき、自ら家を出てしまう。彼がたどり着いたのは学生時代からの親友の父親の住居。
 この父親は日本画家として名を馳せた人物だが、今は高齢で混濁した意識で施設に入っている。
 主人公はその住居で「騎士団長殺し」と名付けられた一枚の絵を見つける。
 まるで、その絵に誘われるようにして起こるさまざまなこと。
 第1部の終り近くにこうある。
 「うまく説明のつかない様々なものたちが、この家の中で私をじわじわと捉えようとしていた」。
 それは読者も同じ。

 主人公に近づく免色(めんしき)という不思議な人物。
 そして、その男のもしかしたら娘かもしれない少女の登場で、物語は間違いなく、動き出す。
 もう蓋は開けられたのだ。
  
(2017/05/30 投稿)

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