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プレゼント 書評こぼれ話

  第97作めとなる
  NHKの朝の連続テレビ小説わろてんか」が
  始まりました。
  このドラマ、吉本の創業者吉本せい
  モデルにしているようですが
  吉本せいという女性は
  その生涯が波乱万丈ということもあって
  たくさんの小説やドラマの
  モデルになっています。
  そこで今日は
  山崎豊子の『花のれん』を
  紹介します。
  この作品、新潮文庫にはいったのが
  昭和36年ですが
  今回の朝ドラにあわせて
  表紙カバーも刷新して
  書店で平積みされています。
  すごいですね、
  朝ドラの力って。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  朝ドラよりも面白い                   

 第39回直木賞受賞作。(1958年)
 今や157回を数える直木賞だから、この作品がどれだけ古いかわかろうというもの。
 そして、このあと『白い巨塔』『不毛地帯』『大地の子』といった社会派長編小説を手掛けた山崎豊子の出世作といえる作品である。
 選考では大方の委員の評価を集めたようで、中でも川口松太郎は「今度の作品中では、どれよりも優れているような気がして自信を持って推薦」と絶賛。海音寺潮五郎は「材料を豊富に用意しておいて、速射砲的にポンポン撃ち出して行く手法が面白い」と評価するも、小島政二郎は「彼女の成功のイキサツが実にイージー・ゴーイング」と厳しい点をつけている。

 この長編小説は現在の吉本興業の創業者吉本せいをモデルとした女一代ものである。
 大阪船場の老舗に嫁いだ多加だが、その夫吉三郎の道楽がひどく、店もつぶれてしまう。そんなに道楽が好きならいっそのこと好きな芸能興行をしてみてはと吉三郎にもちかけたのが、多加の商いの始まりであった。
 少し芽のでてきた商いに吉三郎の道楽がまた顔を出し、ついには愛人の家で命をおとしてしまう始末。
 その葬儀、二人の夫にまみえないという覚悟の白い喪服を着て、多加は商いへの覚悟を決める。
 ここまでがおよそ三分の一。これから先、多加がほのかに想いを寄せる男の登場もあるが、それをふりきっても商いにまい進する女性の強さが見事に描かれて、面白かった。
 桂春団治やエンタツ・アチャコといったお笑い界の名人とのエピソードもうまくはめこまれて、満足の一編である。
  
(2017/10/13 投稿)

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