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プレゼント 書評こぼれ話

  『藤沢周平句集』につづいて
  瀬戸内寂聴さんの『句集 ひとり』を
  手にしたのは
  偶々だった。
  俳句講座に参加して
  メンバーの詠んだ句の巧さに
  一体自分は何年俳句を詠んできたのかと
  反省しきりで
  語彙のなさ
  情感の希薄さ
  描写の乏しさに
  我ながら悄然としている。
  瀬戸内寂聴さんの俳句も
  さすがに巧い。
  とてもかなうものではない。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  死するもひとりなり                   

 先日読んだ『藤沢周平句集』と同様に、瀬戸内寂聴さんのこの句集も寂聴さんが詠んだ俳句と、俳句とそれに関わった人との交流を描いた随筆7篇が収められている。
 『藤沢周平句集』は藤沢周平没後にまとめられ発表されたものだが、この句集は今年95歳となった寂聴さん覚悟の句集といえる。
 「あとがき」にこうある。
 「百年近い生涯、こうして私は苦しいときや辛い時、自分を慰める愉しいことを見いだしては、自分を慰め生き抜いてきた」と。
 そして、一遍上人の言葉を書き留めた。
 「生ぜしもひとりなり/死するもひとりなり」、句集につけた名前が「ひとり」。

 この「あとがき」には寂聴さんと俳句とのかかわりが記されている。
 最初は1961年というから古い。当時の文藝春秋社の車谷弘氏に誘われたとある。車谷氏のことはこの句集に収められた随筆「侘助の人」にも詳しい。
 誘われて行った句会で円地文子とともにへたであったと書く。そして、寂聴さんが67、8歳の頃、今や俳壇の大御所になった黒田杏子さんとご縁が出来て、再び詠み始めたという。
 だから、寂聴さんの俳句は黒田杏子さんの流れを汲んでいるともいえる。
 そうやってみてくると、寂聴さんの俳句との縁は恵まれている。

 その句もしっとりとしていい。
 「独りとはかくもすがしき雪こんこん」は気に入った。
 「雪街道往き往きし涯浄土なり」という句は「司馬遼太郎逝く」とあるから司馬さんが亡くなった時に詠んだものだろう。
 寂聴さんの俳句ならもっとしっとり官能的なものかと思ったが、そうではなく王道のような句が続く。
  
(2017/10/24 投稿)

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