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プレゼント 書評こぼれ話

  私が参加している読書会は
  毎月第1土曜日に
  3時間ほど行われるのですが
  先日参加した会で
  カズオ・イシグロさんがノーベル文学賞を受賞したあと
  その作品を全部読破したという
  つわもの女性がおられて
  びっくりしました。
  私などは
  今日紹介する『わたしを離さないで』が
  カズオ・イシグロ初体験で
  しかも結構ハードな読書体験でした。
  その彼女がオススメのカズオ・イシグロ作品は
  『忘れられた巨人』でした。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  あなたはカズオ・イシグロをもう読んだか                   

 「世界とつながっているという幻想的な感覚にひそむ深淵をあらわにした」というのが、ノーベル文学賞を今年(2017年)受賞したカズオ・イシグロの受賞理由だった。
 彼が長崎出身ということで受賞後日本でも大ブレークを起こしたのは今年の文学界の大きな事件! であった。
 ノーベル文学賞は特定のどの作品に贈られたというものではなく、彼のこれまでの著作全般に関わるものであったろうが、その受賞理由からすれば結構難解ではある。

 映画化やドラマ化もされたこの作品にしてもそうだ。
 カズオ・イシグロの6作目の長編小説はミステリー仕立ての近未来小説といえるが、どんなダイジェストも読むことなく読書を始めたとすれば、これは一体どんな話なのだろうかと思うに違いない。
 もしかして主人公のキャシーたちが学んでいるところは世界と隔絶された世界で、彼女たちは何かの特権を付与あるいは剥奪された若者たちではないかと思えてくるのが、物語の中間あたりであろうか。
 この作品はそんな世界に翻弄される若者たちの姿を描いていく。

 キャシーと仲のいい友人ルースにしてもキャシーが自身その恋に気づいていない風であるトミーにしても、その造形が朧げであやうい。
 登場人物がどうとかではなく、彼女たちを包む世界そのものをカズオ・イシグロは描きたかったのではないかと思えてくる。

 案外この作品は映画とかドラマで見てから読むのがわかりやすいかもしれない。
 もっとも「深淵」をのぞき込みたい人は別だが。
  
(2017/12/13 投稿)

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