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プレゼント 書評こぼれ話

  本屋さんで見かけた時から
  読んでみたかった一冊、
  原田マハさんの新刊、
  『たゆたえども沈まず』。
  表紙の絵をみればわかるとおり、
  あのゴッホを描いた小説です。
  ちなみに
  表紙の絵は
  「星月夜」。
  さらに
  裏表紙は歌川広重の「大はしあたけの夕立」。
  ね、これだけで
  読みたくなるでしょう。
  何しろ、日本人の大好きな
  ゴッホですもの。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  原田マハがゴッホを書いたとなると読まずにいられない                   

 ゴッホといえば世界中の人が知っている画家であることは間違いないが、日本人ほど彼を好きな国民はいないのではないだろうか。
 もしかしたら日本のどこかでいつもゴッホの絵が公開され、人々は長い列をなしているような気さえする。
 おそらく日本人がどんな日本画家よりもその名を知っているゴッホをアート小説の旗手原田マハがどのように描いてみせるか、この作品ほど読む前から興味をひいたことはない。
 そんな期待は多くの読者が抱いたと思うが、原田は単にゴッホとその弟テオ(そういえば日本人はこの兄弟の往復書簡も大好きだ)の関係だけでなく、そこの日本人の画商林忠正を配することで、ゴッホが愛した浮世絵との関係も浮かび上がらせることに成功した。

 おそらく原田の創作と思われる林の部下である重吉という人物が、ゴッホ兄弟と林との仲介と林が持っていた野望と熱情を描くのに必要であったのであろう。
 創作上のそんな構成は見事であっても、原田もまたゴッホの持っている悲劇性から脱却することはできなかったといえる。
 もちろん画家ゴッホの生涯は確かに悲劇であるし、その弟テオも兄の死から半年で死んでしまうのであるからそれもまた悲劇であるが、もし純粋にゴッホという画家を評価するならば、そういう悲劇性から切り離れた描き方もあってもよかったような気がする。
 それは画商林忠正をどう描くかによって違ってきたはずである。

 ゴッホを描いた原田マハの次なるアートは何だろう。
  
(2017/12/21 投稿)

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