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プレゼント 書評こぼれ話

  出版不況がとまらないらしい。
  特に雑誌の落ち込みがひどく
  今や店頭に並んだあと
  4割以上が返品されるとか。
  さらには
  漫画も以前のような力強さはない。
  雑誌にしろ
  漫画にしろ
  今やスマホやタブレットで読む時代で
  しかもそういう読み方を
  推奨している点もある。
  だとしたら、紙の媒体が売れなくなるのは
  当たり前のような気がするのだが。
  ただ、紙の本のやさしさは
  いつまでも残ってほしい。
  特に今日紹介するような
  一冊は、特に。
  ジョン・アガードさんの
  『わたしの名前は「本」』。
  いい本ですよ、とっても。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  抱きしめたくなる一冊                   

 やさしいことをさも難しくいうことは簡単だが、逆に難しいことや複雑なことをやさしく語るのはなかなか出来ることではない。
 さしずめ本については、紙や文字の誕生、印刷機の大発明、さらには現代の電子書籍に至る歴史にしろ考え方にしろすでに多くの本で語られてきているが、本書はそのどれにも似ていないし、どれよりもやさしく、それでいてきっちりと説明がなされている。
 著者のジョン・アガード氏は詩人でもあり、児童書作家ということで、言葉を大事にしている人なんだろうと想像できる。
 また彼の言葉をさらに美しく飾るように、版画風のイラストを添えてくれたニール・パッカーの画も素敵だ。
 日本語に翻訳してくれた金原瑞人氏にも感謝だし、この本を出版してくれた出版社にも拍手をおくりたい。
 まさに一冊の本が誕生するのは、誰か一人の力ではなく、さまざまな人たちの努力の結晶だと、この本を手にして改めて思う。

 この本には本についての至言がたくさん収められている。
 著者のそれもあるし、有名な人たちの文章の引用もある。
 例えば、イギリスの詩人のグレイス・ニコルズはこんな風に詩っている。
 「大好きな本はキスして、抱きしめて 胸におしつけるの。」という風に。
 あるいは、ボルヘスのこんな言葉、「わたしは昔から、天国とは図書館のような場所だと想像していた」。
 そうだ、この本は図書館のこともやさしく綴られているのだ。

 ニコルズではないが、この素敵な本は胸におしつけたくなるにちがいない。
  
(2017/12/27 投稿)

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