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 中原中也に不思議な詩があります。

   菜の花畑で眠つてゐるのは……
   菜の花畑で吹かれてゐるのは……
   赤ン坊ではないでせうか?

   いいえ、空で鳴るのは、電線です電線です
   ひねもす、空で鳴るのは、あれは電線です
   菜の花畑に眠つてゐるのは、赤ン坊ですけど


 これは「春と赤ン坊」という詩の一節。
 中也らしいといえばそうですが
 なんとも不思議な感じがします。

 そんな中也の詩に誘われた訳でもないですが
 友人たちと
 千葉を走る小湊鉄道の花めぐりをしてきました。

 養老渓谷の近くの菜の花畑の光景です。

  1522659681890_convert_20180402180825.jpg

 こんな光景を見ると
 確かにどこかに赤ン坊が眠っていても
 不思議ではない、
 そんな気分になります。
 山村暮鳥という詩人に
 この光景にぴったりの詩を見つけました。
 「風景」という詩の一節。

   いちめんのなのはな
   いちめんのなのはな
   いちめんのなのはな
   いちめんのなのはな
   いちめんのなのはな
   いちめんのなのはな
   いちめんのなのはな
   かすかなるむぎぶえ

   いちめんのなのはな


 こんな詩句が続きます。

 そこにちょうど
 小湊鉄道の列車がやってきて
 あわてて、パチリ。

  1522659694171_convert_20180402180933.jpg

    一輌の電車浮き来る花菜中    松本 旭

 「花菜」は菜の花の別名。

 小湊鉄道の沿線には
 写真愛好家に人気の
 絶景スポットもあって
 これは「飯給(いたぶ)」駅の桜。

  1522659733198_convert_20180402181010.jpg

 実はこの写真のまわりには
 ずらりと何十人もの写真愛好家の人たちが
 列車の到着を待っていました。

 今年の春は
 駆け足で過ぎていきそうですが
 友人たちのおかげで
 いい春を楽しめました。

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