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プレゼント 書評こぼれ話

  毎月第一土曜に
  読書会に参加しています。
  埼玉に住む本好きが集まって読書会で
  メンバーの多くは読書アドバイザーの講座受講者ですが
  それとは関係ない人たちもいます。
  本好きであれば大丈夫。
  今月の読書会で
  ある人が朝井まかてさんの本を紹介していて
  その人にどの作品が好きですかと聞いて
  薦められたのが
  今日紹介する
  『阿蘭陀西鶴』。
  さすがに本好きの人が薦める本だけあって
  これはいい。
  これからきちんと
  朝井まかてさんを追いかけます。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  朝井まかてはこれからも楽しみな作家サン                   

 朝井まかてさんが『恋歌(れんか)』で第150回直木賞を受賞したのは2014年で、同じ年にこの作品で第31回織田作之助賞を受賞している。
 タイトルでわかるようにこの作品は江戸期に『好色一代男』や『日本永代蔵』などで人気を博した浮世草子の作家井原西鶴とその娘おあいの物語である。
 日本文学史的にいえば西鶴は浮世草子の作家としての名が高いが、元は俳諧師で、けれどなかなか名前が売れずならば一層「阿蘭陀(オランダ)」流という奇抜な触れ込みで人気になったという。
 その後、今に名を残す浮世草子の数々の作品を手がけることになるが、その実態はあまり世に知られていないともいう。
 それは、一人娘のおあいもそうで、彼女は盲目で、母が若い頃に亡くなったあと、西鶴に仕えたといわれているが、そういう不明な点が書き手の想像の翼を大きく広げることになる。

 この作品でいえば、直木賞を受賞したとはいえ朝井はまだ円熟な作家ではないが、それでも西鶴という先代を描くことで、自身の書くことへの疑問と答え、またその覚悟がそこいらじゅうに散りばめられている。
 「読み手が書き手の思惑を遥かに越える」ことがあるが、そういうことを考えるのも朝井がまだ初々しいからで、「読み手の力」か「物語の力」かわからないというあたり、いかにも読者に近いところに作者はいるといっていい。

 数々の作品をものにしながら突然書けなくなった西鶴に、朝井はこう呟かせる。「書くって何や、物語って何や」。
 この作品を書いたことで、朝井まかては大きく前に進めたような気がする。
  
(2018/04/27 投稿)

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