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プレゼント 書評こぼれ話

  NHK大河ドラマ西郷どん」は
  今まさに西郷隆盛
  幕府転覆に挫折し、
  改革派の僧月照と入水したところです。
  この時、時代は安政の大獄で揺れて
  時の大老井伊直弼の権力が
  絶大になっていました。
  もちろん、この後
  井伊直弼は桜田門外で暗殺されるのですが
  せっかくなので
  それがどのような事件だったか
  吉村昭さんが
  その名もズバリ
  『桜田門外ノ変』を書いているので
  読んでみることにしました。
  今日はその上巻

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  何故水戸藩士は井伊直弼を殺害したか                   

 時の大老井伊直弼を水戸藩士たち(薩摩藩士もいたが)が暗殺した、いわゆる「桜田門外ノ変」は歴史の授業でも習うし、時代が大きな舵をとったエポック的な事件として名称だけは聞いたことがあるかと思う。
 事件があったのは安政7年3月3日。江戸には季節はずれの大雪が降っていた。
 安政という年号で思い出されるのは「安政の大獄」。
 井伊直弼が当時の改革者を弾圧した、これも有名な事件である。
 安政の大獄で命を散らしたのは水戸の人間だけではない。長州の吉田松陰が有名だが、被害者は全国にわたる。
 では、何故水戸藩士が井伊直弼の殺害を狙ったのか。
 吉村昭がこの変を殺害の首謀者の一人関鉄之介を主人公にして、1988年10月から翌年8月にわたって新聞に連載したのがこの作品で、新潮文庫版で上下二巻として刊行されている。

 新潮文庫版の上巻では攘夷派の水戸藩藩主斉昭が幕府側とことあるごとに衝突し、開国を迫る異国に対して朝廷の許可なく開国の条約を結ぶ大老井伊直弼と決定的に敵対することになる。
 関係のこじれは開国問題だけではない。
 薩摩藩などと共闘して次期将軍を一橋慶喜に推挙せんとしたことや朝廷側とのやりとりなど、幕府側にとっては排除したい人物であったことは間違いない。

 吉村の筆は変に至るまでのさまざまな事象をまるでサスペンス劇を見ているように息もつかせない勢いで綴っていく。
 吉村昭が記録小説という分野で勝ち取った文体が歴史小説でも生きているといえる。
 圧倒的な面白さのまま、まもなく桜田門外ノ変へと続く。
  
(2018/05/11 投稿)

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