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 最近文芸誌を読んだことありますか?

 そもそも文芸誌って何? っていうことかもしれません。
 いわゆる純文学系の作品を扱っている雑誌のことで
 有名どころでいえば
 「文学界」(文藝春秋)、
 「新潮」(新潮社)
 「群像」(講談社)
 あたりでしょうか。
 最近の文芸誌を見ていると
 それなりにさまざまな仕掛けをしていて
 もちろん文学の多様性ということもあるのでしょうが
 読者そのものが変わってきていて
 それに適応させるための工夫に
 試行錯誤しているように
 見受けられます。
 まあ、それでも
 なかなか読んでもらえていないのでは。

 ところが
 先日都内の書店をぶらりとすると
 文芸誌「文学界」7月号(文藝春秋・970円)が
 平積みでどーんと
 置かれているではないですか。
 その理由はすぐにわかりました。

    村上春樹「三つの短い話」 最新短編3作同時連載

 さすが村上春樹さんの力はすごい。

   

 ということで
 さっそくその「最新短編3作」を読んでみました。
 3作は次のとおりで、
 横にページ数を入れておきました。

    「石のまくらに」   P.10 ~ P.23
    「クリーム」      P.24 ~ P.39
    「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」 P.40 ~ P.53

 ページ数を入れたのは
 どれくらい短編なのかをわかってもらいたくて。

 どれも短い。
 3作読んでも
 1時間ほどで読めちゃう。
 しかも、この3作どれもテイストが違う。
 だから、好みが分かれるのではないかしらん。

 「石のまくらに」はどちらかといえば『ノルウェイの森』とか「」のような感じ。
 「クリーム」は「パン屋襲撃」のような感じで、抽象を具体で描いたような作品です。
 18歳の時に経験した奇妙な出来事が描かれています。
 どう奇妙かというと、昔一緒にピアノを習っていた女の子からリサイタルのハガキが届いたので行ってみると、会場は閉まったままでリサイタルなどしていない。
 誰もいないような街の片すみの公園で出会った老人に謎のような言葉までかけられてしまう。

   中心がいくつもあって、しかも外周を持たない円

 村上春樹さんの作品は時にこういう不思議な空間が提示されることがあります。

 この3作に共通しているのは「死の影」のような気がします。

 この短編が本になるのはいつになるか、
 早く読みたい人は
 「文学界」7月号を買うべし。

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