プレゼント 書評こぼれ話

  今日、7月7日は
  楡野鈴愛さんの誕生日。
  萩尾律君の誕生日でもあります。
  誰? それっていわないで。
  NHK朝ドラ「半分、青い。」の主人公の二人です。
  ドラマもいよいよ後半。
  どんな展開になるのか
  楽しみです。
  そして、今日は二十四節気のひとつ
  小暑
  読んで字のごとく
  暑さもまだこれからということなのですが
  今年は暑い。
  大暑までまだまだですが
  どうなるやら。
  今日は
  つばた英子さんしゅういちさん夫婦の暮らしを描いた
  『きのう、きょう、あした。』を
  紹介します。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  人生は、だんだん美しくなる。                   

  「人生は、だんだん美しくなる。」、そんなキャッチコピーが書かれた文化映画が昨年大きな話題となり、キネマ旬報の文化映画部門で1位に輝いた。
 90歳と87歳の建築家老夫婦の静かな日常を映し出した作品だが、あの映画を観た人は終盤ご主人である修一氏が亡くなる場面で涙したのではないだろうか。
 修一さんが亡くなったのは2015年6月で、映画ではそのあとに残された妻英子さんの様子を映しながら終わるのだが、この本はひとりになった英子さんの日常を活字と写真で綴っていく。
 「小さな丸太小屋で、落ち葉と換気扇のない台所が生み出す簡素だけど優雅な日々」の最終章である。

 ここには修一さんはいない。
 修一さんが残した黄色い立て札や部屋の工夫は残っているし、英子さんに受け継がれた修一さんの思いもあるけれど、やはり、どこにも修一さんはいない。
 修一さんの不在感は大きい。
 本の読み手でしかない私さえ感じているのだから、英子さんにおいては言うまでもないだろう。
 それでも、英子さんは前を向いて歩き出そうとしている。
 この本は、喪失から立ち上がっていく老婦人の記録なのだ。

 修一さんが生前しばしば口にした言葉が、この本の副題にもはいっている「あとみよそわか」。
 これは明治の文豪幸田露伴が娘の文に言ったもので、「あとみよ」とは「跡をみて、もう一度確認」、「そわか」は「成就」を意味する梵語だという。
 まさに修一さんらしい、言葉のように思える。

 そして、思う。
 この夫婦の果実の、なんとみごとなことか。
  
(2018/07/07 投稿)

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