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プレゼント 書評こぼれ話

  短編小説大好きの
  作家阿刀田高さんは
  短編集『ナポレオン狂』で
  第81回直木賞を受賞しました。
  阿刀田高さんから
  短編小説の魅力を教えてもらうだけではもったいないので
  阿刀田高さんの短編集を
  読んでみました。
  確かに短編なのですが
  例えば芥川龍之介のそれとは
  ちょっと感じが違いました。
  エスプリ、
  つまりは才気がかちすぎていて
  抒情性が少ない。
  そんな印象を受けました。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  短編小説の味わいというよりミステリーかな                   

 第81回直木賞受賞作(1979年)。
 最近の直木賞受賞作はどれも長い。というより、切れにいい短編小説が少なくなったということもある。
 新人の場合、短編の方が書きやすいと考えがちだが、むしろ長編小説でドラマチックな展開の方が描きやすいのかもしれない。
 阿刀田高氏の受賞作は『ナポレオン狂』という短編集一冊が対象になっている。
 この回同時受賞だった田中小実昌氏の場合、短編集から2篇が受賞対象だから、阿刀田氏のような受賞は珍しいかもしれない。

 何しろこの短編集には13篇の短編が収録されているから、そのすべてが受賞に値するかといえば決してそんなことはない。
 例えば選考委員の新田次郎氏は「作品集「ナポレオン狂」の中で、「ナポレオン狂」「来訪者」「ゴルフ事始め」「縄」の四作を勝れた作品」と選んで、選評しているが、それが正しいような気がする。
 さらに新田委員は「一言半句も無駄のない、よく計算された筋運びの中で、現代社会を風刺」と絶賛に近い選評を寄せているが、一方で村上元三委員は「ガラス細工のような脆さもおぼえる」としているが、この受賞から40年近く経ってみると、阿刀田氏は脆くもなく、骨太な作家になったといえる。

 さて、この13篇から私が選ぶとすれば、やはり表題作の「ナポレオン狂」だ。
 なんとも薬味の効いた作品で、ラストには思わずゾクッとさせられる。ブラックユーモアyというよりもミステリー仕立ての短編といっていい。
 ただこういう短編も今ではなかなか読まれていないのでは。
 直木賞受賞作として触れてみるのもいいような気がする。
  
(2018/07/13 投稿)

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