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プレゼント 書評こぼれ話

  昨日、
  「絵本のひきだし 林明子原画展」のことを記事に書いたので
  今日は
  林明子さんが絵を担当し、
  児童文学者の松岡享子さんが文を書いた
  『おふろだいすき』という
  絵本を紹介します。
  もちろん、
  この絵本の原画も展覧会では展示されていました。
  この絵本を見ると
  林明子さんの写実の巧さに
  すっかり魅せられます。
  表紙のカバくんの
  石鹸で洗われて
  気持ちよさそうな表情ったら。
  写実と想像、
  二つの力が
  林明子さんの魅力です。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  こんなおふろだったらのぼせてしまいそう                   

 絵本作家の林明子さんはもともとイラストレーターをしていたこともあって、絵本の世界でも注目されたのが絵の分野でした。
 初めての作品となった『はじめてのおつかい』は筒井頼子さんの文章に林さんが絵を描きました。
 その後たくさんの児童文学者の人たちと絵本を作っているのは、林さんの絵がそれだけ魅力的だという証だと思います。
 瀬田貞二さんとは『きょうはなんのひ?』、神沢利子さんとは『ぼくのぱん わたしのぱん』、そして東京子ども図書館の生みの親でもある松岡享子さんとは、この絵本、といったようにそうそうたる児童文学者とともに良質の絵本の創作に、林さんはたずさわってきました。
 そういうことで、絵本の魅力を体得したのではないでしょうか。

 松岡享子さんとの共作になるこの絵本は、1982年にサンケイ児童出版文化賞美術賞を受賞しました。
 「おふろだいすき」な男の子がおふろでいろんな生き物に出合う、とっても壮大なファンタジー絵本です。
 なにしろ最後におふろにやってくるのが、くじらなのですから。一体どうやって男の子のおふろにやってきたのかわからないのですが、そこにくじらがいてもちっとも不思議な感じがしないのですから、不思議なものです。
 ペンギンやカメ、それにカバやオットセイがいるおふろなんて、絶対に素敵だと思いませんか。そんなおふろなら何時間でもいたくなるのではないかな。
 そう思わせるのも、林さんの絵の力の大きさが半分、かな。
 いいえ、いい絵本は文と絵が一体になって初めて生まれるものではないでしょうか。
  
(2018/08/05 投稿)

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