08/28/2018 絶景本棚(本の雑誌編集部 編):書評「絶景かな、絶景かな」

本が読まれなくなったといわれる一方で
本屋さんの店頭には
本屋さんの本とか雑誌、
あるいは図書館の紹介本なんかが
並んでいたりする。
そういう本を見かけると
なんだ、
本好きの人はやっぱりいるじゃないかと
安心したりする。
でも、
それらの本や雑誌がどれだけ売れているかは
知らないが。
今日紹介するのも
そんな本。
本の雑誌編集部編の『絶景本棚』。
こんな素敵な本を
どれだけの人が読むのかな。
じゃあ、読もう。

本棚にどんな本が並んでいるかでその人の性格がわかると、かつてはよく言ったものだ。
電子書籍が流通し、本棚をのぞくというのも少なくなってきたかもしれないし、そもそも本棚に本が並ぶほどの量もないともいえる。
だから、人の本棚を見るということ自体、興味を持たれないとしたら、こういうまさに人の本棚の写真だけで出来ているような本があったとしても、読む(あるいは開く)のは本好きの、今では絶滅品種的な一部の人だけになっているかもしれない。
逆の見方をすれば、この本のまさに「絶景」といえる本棚にただただ呆然とする本好きと呼ばれる人も確実にいるわけで、その人たちにとってこれらの本棚は垂涎の的ともいえる。
壁一面にずらりと並んだ本棚、天井までとどく本棚、そしてその本棚をぎっしり埋める本の数々。
これはもう個人の本棚というより、図書館、古書店、本屋さんに匹敵する。
紹介されているのは、作家、書評家、学者、編集者、エッセイスト、装丁家、研究者、実にさまざまな職種の人たち34人の本棚と、もちろんそこに並ぶ本・本・本、ひたすら本。
こういう本の光景はたとえば神田神保町の古書店で見かける。まさにあのイメージである。(それ以上かも)
「興味を持ったものをひたすら並べているだけ」という嶋浩一郎氏の本棚に寄せられた短文に「本棚は持ち主の頭の中をそっくり映しているのかもしれない」とある。
なんだ、結局昔から言われているのは、今でも有効だということか。
(2018/08/28 投稿)

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