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プレゼント 書評こぼれ話

  昨日
  川本三郎さんの『あの映画に、この鉄道』という本を
  紹介しましたが、
  鉄道映画で忘れてならない名作があります。
  浅田次郎さん原作、降旗康男監督の「鉄道員 ぽっぽや」。

  

  いうまでもなく
  高倉健さん主演の名画です。
  この時撮影に使われたのが
  根室本線の幾寅駅、と川本三郎さんの本にありました。
  そこで今日は
  浅田次郎さんの『鉄道員ぽっぽや』を
  再録書評で紹介します。
  それに今日は
  二十四節気のひとつ、大雪(たいせつ)でもあります。
  今年はそんな気候でもないのですが。

    校庭の柵にぬけみち冬あたたか    上田 五千石

  どちらかといえば、こちらですね。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  雪ふりつむ                   

  この作品は人気作家浅田次郎さんの出発地点にある作品です。これで第117回直木賞を受賞されています。
 舞台は北海道幌舞の小さな駅。もうすぐ定年を迎える駅長佐藤乙松が主人公の、雪のように切ない、物語です。
 乙松は定年後どんな仕事にも就くつもりはありません。友人の仙次が系列の駅ビルの重役になるような、そんな器用な生き方ができない、根っからの鉄道員(ぽっぽや)なのです。なにしろ乙松は妻の死にも幼い娘の雪子の死にも立ち会うことがなかったのですから。人はそんな乙松を非難しますが、乙松はじっと悲しみを堪え、駅のホームに立ち続けるのです。
 「ポッポヤはどんなときだって涙のかわりに笛を吹き、げんこのかわりに旗を振り、大声でわめくかわりに、喚呼の裏声を絞らねければならないのだった。ポッポヤの苦労とはそういうものだった」

 そんな乙松の寂しい正月に一人の小さな女の子がやってきます。女の子は次の日も、またその次の日も乙松の駅舎を訪れます。やがて、高校生の姿で乙松の前に立つその子こそ、幼くしてなくなった乙松の娘雪子なのです。
 それは乙松の幻覚でしょうか。それとも雪の幻想でしょうか。

 雪降る小さな駅舎を舞台にしたこの作品はいつの時代にあっても多くの人に感動をくれます。
 雪がしずかにつもるように、心にしみこんでくる名作です。
  
(2011/01/31 投稿)

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