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プレゼント 書評こぼれ話

  今日はクリスマス

    おほかたは星の子の役聖夜劇     伊藤 トキノ

  アメリカではこの時期に
  フランク・キャプラの名作「素晴らしき哉、人生!」を
  観るという習慣があるらしいが
  本当かな。
  そのことを聞いてから
  私もこの時期になると
  この映画が観たくなる。
  今年もすでに観ました。
  一方で
  イギリスには
  「クリスマスにはクリスティーを」という言葉があるらしい。
  そこで
  今日は
  アガサ・クリスティーの『ポアロのクリスマス』を
  紹介します。
  念のために書いておきますが
  霜月蒼さんの『アガサ・クリスティー完全攻略』では
  この作品の評価は
  ★★★★でした。
  もう少し
  点高くてもいいように思いましたが。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  クリスマスにクリスティーを                   

 イギリスには「クリスマスにクリスティーを」という言葉があるそうだ。
 アガサ・クリスティーがその晩年、作品の発表時期がクリスマスの頃と重なったため、出版社が考えだしたキャッチフレーズだと言われている。
 今も昔も出版社は大変だ。
 それでも、クリスマスになれば多くの人がその作品を読んでくれるなんて、アガサはなんと仕合せな作家だろう。

 この作品はズバリ「クリスマス」と付けられていて、原題の直訳である。
 1938年に発表された「ポアロもの」の長編小説で、まさにアガサがもっとも脂の乗り切った頃の作品といえる。
 それだけに面白い。
 なんといって巻頭の献辞にこの作品の面白さの秘密が隠されている。
 宛先は義兄のジェームズ。そこに彼女は「それが殺人であることに一点の疑いをさしはさむ余地のない殺人を!」と記し、その言葉通りに見事に「密室殺人」を仕掛けることに成功している。
 そして、この作品ではその殺人の謎解きだけでなく、犯人さがしの面白さ(というより、どのようにして犯人となりうるか、その構築の出来)も見逃せない。

 しかも、この作品はそのタイトルが示すとおり、クリスマスイブの12月24日に惨劇が起きるのだが、物語はその2日前の22日から怪しい男女の登場、前日の23日には登場人物の人柄や背景が説明されているなど、実に手際がいい。
 そして事件は28日までにすべて解決してしまう。
 読者にとって小気味いいとしかいえないし、それは逆に一気に読んでしまわないと落ち着いて眠れない作品でもあるということだ。
  
(2018/12/25 投稿)

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