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プレゼント 書評こぼれ話

  昨日は東京でも雪が降って
  少し積もりました。
  当初はもっと降り続くような予報でしたが
  そうでもなかったので
  よかったですね。
  たまたまその時に
  酒井駒子さんの
  『ゆきがやんだら』という絵本が手元にあったので
  今日は再読書評として
  紹介します。
  最初に読んだのは2010年ですから
  結構前になります。
  でも、絵本って
  その時々の旬のような作品があったりして
  それだけでも
  素敵だと思いませんか。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  酒井駒子の世界は心地よい                   

 子どもたちは雪が大好きだ。
 ふわふわ、空から降ってくる雪は子どもたちには別の世界への誘いにも思えるのだろう。
 この絵本はそんな子どもの心情が巧みに描かれている。

 別の世界への誘いはそればかりではない。
 この絵本に登場するのはうさぎの母と子。それでいてこのうさぎたちが暮らしているのは、どこにでもある団地のお家。
 まるで、この世界が人間ではなくうさぎたちの世界へと変わってしまったかのよう。
 それでも、それが不思議に思えないほど、酒井駒子さんの絵は素敵だ。

 雪が降って、私たち読者が迷い込んだのは、うさぎたちが暮らす別の世界。

 朝起きると、外は一面の雪景色。
 それで幼稚園も休園になったようだ。
 うさぎの子どもは喜んで外に飛び出そうとするが、ママが「かぜひくから」と出してくれない。
 仕方がないので、子うさぎはベランダで雪あそび。
 雪はそれからもどんどん降って、もっと深く積もりだしている。
 車も通らない、だれも通らない。ただ雪の降る音だけがする。

 「ぼくと ママしか いないみたい、せかいで。」

 このあたりは酒井駒子の世界に閉じ込められてしまったように感じる。
 なので、この「せかい」には「ぼくと ママ」それに読者のわたし。

 夜になって雪がやんで、子うさぎとママは外に出ていく。
 誰の姿も見えない夜の世界で二人は仲良く遊ぶ。
 そして、手が冷たくなった子うさぎをママがしっかり抱き寄せて、温めてあげる。

 そんな夜の世界から二人はお家に帰っていくのだが、それはまるで酒井駒子の世界へと戻っていくかのように、思えた。
 わたしを残して。
  
(2019/02/10 投稿)

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