FC2ブログ
プレゼント 書評こぼれ話

  今日は
  先日の『みがけば光る』に続いて
  石井桃子さんの
  『新しいおとな』というエッセイ集を
  紹介します。
  というのも
  『みがけば光る』に収録されていた文章が素敵だったので
  もう少し石井桃子さんの文章を読みたくなったからです。
  この作品の中で
  石井桃子さんは子どもたちに好かれる本の特長を
  「「かつら文庫」三か月」という文章でこうまとめています。

   ① 筋がはっきりしていて、かんたんで、子どもにのみこみやすいもの。
   ② リズムカルで、ひょいと声にだして言ってみたくなるようなもの。
   ③ 途中ではっと息をのみこむようなところのあるもの。
   ④ 次から次へと事件がおこって、ハラハラするもの。
   ⑤ 読みながら自然に笑ってしまうもの。
   ⑥ すばらしいな、なるほどなと、感心させるもの。


  とても示唆にとんでいます。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  子どもたちに教えられること                   

 児童文学者の石井桃子さんは自身子供をもつことはありませんでした。
 また、若い時にそういう道を目指そうと決心したわけでもありません。
 このエッセイ集の巻末に収められた、100歳を目前にした2007年に書かれた「三ツ子の魂」という短いエッセイで、「時々の偶然の縁に導かれ、今日まで子どもの本と歩みつづけ」ることになったと綴っています。
 そして、「子どもの本」は根源的な「人間の本」であり、それは遡ればほんの三歳や四歳の頃の祖父のあぐらの中で聞いた昔話にさかのぼると、書いています。

 このエッセイ集は、石井桃子さんが自身の家を開放して始めた「かつら文庫」での経験から得た子どもの本を読む姿、児童図書館の必要性、読書の意義といったことを、さまざまな媒体に発表した文章を集めて出来上がっています。
 驚くのは石井さんが「かつら文庫」に集まってくる子どもを通して、実に正確にそしてじっくりと子どものことを見ていることです。
 時にはそんな子どもの心境を勘違いされることもあったということさえ記した文章もありますが、それは親以上に親の目で子どもたちを見ているように感じました。

 そんな石井さんが生涯大切にしてきたのはカナダの児童図書館員のリリアン・スミスのこの言葉でした。
 「私たちおとなが、子どもの心をうかがい知る道は、私たち自身の記憶と想像力と観察にある」。
 石井桃子さんはまさにそれを実践した稀有の人だったと思います。
  
(2019/02/27 投稿)

    芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス
Secret

TrackBackURL
→http://hontasu.blog49.fc2.com/tb.php/3872-0fc996b7