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プレゼント 書評こぼれ話

  彼岸が近い。
  といっても、お墓まいりする習慣がない。
  故郷である大阪に
  亡くなった両親のお墓があるが
  故郷に帰るとおまいりする程度だ。
  申し訳ありません。
  そんな私ですが
  作家のお墓はちょっと見てみたい。
  できれば、手を合わせてみたいと
  思わないこともない。
  今日紹介する
  山崎ナオコーラさんの
  『文豪お墓まいり記』は
  そんな気分を少しだけ満たしてくれますが
  これは山崎ナオコーラさんの
  作家宣言みたいな面もある
  一冊になっています。
  山崎ナオコーラさんのファンの皆さん、
  必読です。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  礼儀をもっておまいりします                   

 墓まいりといっても、自分の親族のそれでも友人のそれでもない。
 会ったこともない、けれどその作品が気になって、書いた作家その人も人生もそうだが、その人は死後おさまっているお墓にまで興味をひかれる。
 そんな趣味はないという人は当然多いだろう。
 しかし、やはりおまいりしてみたい、あの作品を書いた人はどんな墓で眠っているのか見てみたい、と思うファンもまた当然いる。
 作家の墓めぐりのようなガイド本まであるぐらいだから。

 最初この本を見つけた時、山崎ナオコーラさんはそういうガイド本まで書くようになったのかと意外な気持ちになった。
 しかし、これは文芸誌「文學界」に2年に亘って連載されていた、正統「文豪お墓まいり」なのである。
 もちろん、お墓まいりであるから、そのお墓がどこの霊園、例えば多摩霊園とか谷中霊園とか青山霊園といったように、そのお墓のある霊園やお寺の名前ははいっている。
 あるいは、山崎さんがお墓まいりの途中で立ち寄った食事処なんかの記述もある。
 だから、ガイド本の側面もないではない。
 けれど、この本はお墓まいりの名を借りた、山崎さんの作家としての決意のようなそんな仕掛けになっている。

 おまいりしたお墓は、中島敦、永井荷風、谷崎潤一郎、太宰治、幸田文、星新一、夏目漱石、獅子文六、高見順など26名の「文豪」の方々。
 その墓前で「作家にはいろいろな道がある。みんなで同じ道を目指す必要はないのだ」とつぶやく、山崎さんの健気さにちょっとしんみりさせられた。
  
(2019/03/13 投稿)

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