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プレゼント 書評こぼれ話

  昨日は春分の日でしたが
  『俳句歳時記 第五版 春』で見ると
  「春分」の例句は3句しかありません。
  同じ二十四節気でも
  その一つ前の「啓蟄」は
  10句も載っているのに
  「春分」はどうも人気がありません。
  季語でも
  詠みやすいものと詠みにくいものが
  あるのでしょうね。
  五音におさまりやすいとかも
  関係しているのかもしれません。
  今日は
  夏井いつきさんの
  『夏井いつきのおウチde俳句』という本を
  紹介します。
  「夏井いつき」という冠がつくのですから
  さすが人気俳人です。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  かつて「台所俳句」と呼ばれた時代もありました                   

 俳句の世界で「吟行」という言葉をよく耳にする。
 辞書で調べると「和歌や俳句の題材を求めて、名所・旧跡などに出かけること」とある。しかし、「吟行」の本来の意味は「季語の現場に立つこと」で、「出かける」ことだけが俳句の実作につながるわけではない。
 この本は今人気の俳人夏井いつきが「家の中にだって俳句のタネはたくさんある!」ことを実証するために書かれた俳句入門書である。
 リビングや台所、あるいはトイレに至るまで「おウチ」の中のそれぞれの場所で詠まれた投稿句を例句にして俳句を詠むヒントが書かれている。

 俳人高浜虚子は「台所俳句」を奨励したことがある。そこから出てきたのが、杉田久女らで、彼女たちは女性の視点から日常生活を見、詠み、人気を集める。
 久女の人生は松本清張の短編「菊枕」などにも描かれるほどの熱を帯びたものであったが、もともとのところは「台所俳句」にあったということを忘れてはならない。
 そんな久女が投稿し注目を集めることになった作品は「冬の朝道々こぼす手桶の水」である。
 大正六年の作品だから、当時の主婦たちの苦労がにじみ出ている。
 こういう光景を見ることは少なくなったが、久女が詠んだ句のように「おウチ」の中であっても「季語の現場」に事欠かない。
 要は、普段見なれたものであっても、それをどう見、どう感じるかだろう。

 それにしても、この本で例句として掲載されている俳句の上手なことといったらどうだろう。
 そんな名句を読むだけでも参考になる一冊だ。
  
(2019/03/22 投稿)

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