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プレゼント 書評こぼれ話

  読書計画というものが
  あるようでいて
  実際にはあまりない。
  ただ最近思うことは
  以前読んだ作品を読むなおすことも
  しておきたいということ。
  それで沢木耕太郎さんの作品を
  特に刊行順ということでなく
  再読しておくかと
  ページを開いたのが
  今日紹介する『彼らの流儀』。
  奧付によると
  平成3年12月に刊行された本だ。
  そして、その冒頭の作品が
  今や売れっこの長嶋一茂さんの話だったので
  驚いてしまった。
  再読もいいものだ。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  再読して見えてきた「流儀」                   

 最近のテレビのバラエティー番組を見ていると、長嶋一茂さんの露出がとても多いことに気づく。
 元プロ野球選手、というより、あの名選手長嶋茂雄の息子という方がわかりやすいかもしれない。
 大学卒業後、その父親のあとを追うようにプロ野球の世界に入ったが、もちろん父親ほどの活躍ができないまま、わずか8年余りで球界を去ることになる。
 しかし、もし彼が大学を出た後プロ野球の世界に飛び込まなければ、というか、あの長嶋茂雄のいた世界に進まなければ、今とはまったく違う世界にいたことだろう。
 そんなことを、ノンフィクション作家沢木耕太郎さんが平成が始まって間もない2年7月から朝日新聞日曜版に連載を始めた有名無名の人たちの33の人生の断片を描いたこの作品集の冒頭におかれた「ナチュラル」という作品を読んで思った。

 この「ナチュラル」は一茂さんがプロ野球に進むことを決めるに際して観た一本の映画のことが綴られている。
 それはロバート・レッドフォード主演の野球映画「ナチュラル」で、奇跡のような大逆転ホームランを描いたそのラストシーンを見ながら、一茂さんは「これだよね」とつぶやいたという。
 スーパースターの父親の背を追いながら、そしてそれが決して追いつけないとわかっていても、「これだよね」とプロ野球の世界に飛び込んだ一茂さん。
 あれから30年近くたって、一茂さんはやっと自身の「これだよね」を掴んだのではないだろうか。

 これはこの本に収められた33篇のお話のたった1つだが、今ようやくこの本のことがわかったかもしれない。
  
(2019/04/24 投稿)

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