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プレゼント 書評こぼれ話

  イラストレーターの和田誠さんの
  映画好きは有名で
  それが高じて
  自身が脚本・監督を務めたのが
  1984年に制作された「麻雀放浪記」です。
  作品の出来もよくて
  高い評価を得ました。
  その原作が
  今日紹介する阿佐田哲也さんの『麻雀放浪記 青春篇』。
  主人公の坊や哲は
  映画では真田広之さん、
  出目徳を演じた高品格さんは
  この映画の演技でさまざまな映画賞を受賞しました。
  原作を読んで
  久しぶりに和田誠さんの映画が
  観たくなりました。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  こういう小説が時代を越えて読み継がれる                   

 小説のジャンルのひとつに「ピカレスクロマン」というものがある。
 日本語で「悪漢小説」とか「悪者小説」と訳されることが多い。
 定義を調べると、「虚構の自伝形式をとり、下層階級出身の主人公が次々と事件に出会い、異なる階級の人たちに接するという形式」とある。
 読者にとっては、自身の未知の世界を垣間見るとともに、気分的にスキッとするところが人気のある点といえる。

 阿佐田哲也(彼には色川武大という名前もあって、この筆名で直木賞を受賞)のこの小説もまた「ピカレスクロマン」になるのだろうが、戦争が終わって飢えで死者まで出る時代が舞台であれば、誰もが生きるために精一杯で、ゆえに作品に生きる力がこもるのもわかる。
 そして、これは長い作品の導入部といってもよく、「青春篇」というタイトルが躍動的なものを感じさせる。
 それはかつて深作欣二監督が描いた「仁義なき戦い」に通じるものがある。

 主人公は「坊や哲」というまだ学生だった若者。戦争に負け、両親も世間も呆然自失となったなか、生きるために博打の世界に足を踏み入れる「坊や哲」。
 博打は麻雀。
 そこで出会うさまざまな男と女。
 「ドサ健」「出目徳」「上州虎」と呼ばれる仕事師たちは、博打打ちにも関わらず、強烈に生きることを主張している。
 1969年(昭和45年)に刊行されていまだに読者を魅了するのだから、名作にちがいない。
  
(2019/05/18 投稿)

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