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プレゼント 書評こぼれ話

  松本清張といえば
  こんな思い出があります。
  私が小学6年生の頃ですから
  昭和40年の初め、
  カッパブックスの松本清張を読んでいる
  クラスメイトがいて
  すごいな、
  これって大人の本なのに
  小学生でも読めるんだと
  感心したことがあります。
  それくらい
  松本清張を読んでいる人がいたという
  ことなんでしょう。
  今日は
  川本三郎さんの
  『東京は遠かった 改めて読む松本清張』という評論集を
  紹介します。
  書評のタイトルにもしましたが
  この本を読んだら
  きっと松本清張が読みたくなりますよ。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  この本を読めば松本清張が読みたくなる                   

 川本三郎さんは映画評論家なのか、それとも文芸評論家なのか。
 『荷風と東京』で読売文学賞、『林芙美子の昭和』で毎日出版文化賞を受賞されていて、受賞歴でいえば文芸評論家ともいえるが、方や映画雑誌「キネマ旬報」の読者賞の常連ともなればやっぱり映画評論家ともいいたくなる。
 この本の著者のプロフィールではただ「評論家」と表示されている。
 それはそうなのだが。

 副題にあるように、この本は「改めて」松本清張文学を読み解く読書案内である。
 松本清張といえば、原作の映画化も多く、36本あるという。
 あれだけの作品を残した松本清張にしては意外に少なくも感じるが、テレビドラマなどを加えると当然もっと多くなるはず。
 それゆえに、映画評論家としての川本さんと松本清張はとても相性がいい。
 さらに川本さんは鉄道マニアでもあって、代表作『点と線』など鉄道による移動の作品を多く書いた松本清張とはその点でもウマが合う。

 そんな川本さんは松本清張を「東京をいつも、地方という弱者の目でとらえ」た作家だという。
 また、松本清張の犯罪小説は「いつも町の物語、格差の物語」ともいう。
 この本では「松本清張の、主として昭和三十年代に書かれたミステリ」が論じられているが、ちょうどこのあたりから実は格差の問題は潜んでいただろう。
 ただ、格差の悲惨さを打ち消すような大らかさがまだ昭和の時代にはあったのかもしれない。
 松本清張を読んで昭和を振り返るのも面白く感じるのは、川本さんの論が鮮やかだからだろう。
  
(2019/06/28 投稿)

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