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プレゼント 書評こぼれ話

  今日は
  「これまで観てきた映画のこと」という副題がついた
  春日太一さんの
  『泥沼スクリーン』を
  紹介します。
  昨日書いた「約束」は
  1972年の映画でしたが
  春日太一さんは1977年生まれですから
  「約束」で私が胸つまらせていた頃は
  まだ姿かたちもなかったのですね。
  なので、
  私が観てきた映画とは少し違いますが
  ずらりと並ぶと
  ああ、この人はこういう人なんだと
  わかるような気がするのは
  なんだか本棚をのぞいている気分です。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  映画はいつも底なしの泥沼                   

 「週刊文春」に連載の人気映画コラム。
 連載がすでに6年、300回というから、人気コラムといっても嘘にはならない。その中から今回厳選された93回分(この中途半端感がいい味を出している)を収録したのが本書。
 著者の春日太一氏は1977年生まれ。肩書に「時代劇・映画史研究家」とあって、数多いる映画評論家とは一線を画している。
 その著作を見れば日本映画の偏愛度がわかる。
 なので、本書に収められている93本はすべて日本映画。ただし、今回は洋画のコラムが5本オマケのようについている。
 春日氏が洋画について文章を書くのは初めてだとか。
 それでも春日氏の映画愛の歴史を巻末のライムスター宇多丸氏との対談で見ると、スタローンの「ランボー」やシュワルツェネッガーの「コマンドー」などから強烈な洗礼を受けていることがわかる。

 このコラムのミソは「日本映画への偏愛」だが、春日氏はそれまで一人称で文章を書いてこなかったのでとても難しかったと綴っている。
 確かに村上春樹氏のエッセイのような友人感覚(タメ口っぽい)の文章のこなれ感はない。
なにしろ照れなのか、ここでは「私」でも「僕」でも「オレ」でもなく、「筆者」と書くことで、一人称から少し距離がおかれているのも、なんだか微笑ましい。

 本書にはいっている93本の日本映画であるが、ベストテンにはいっていたいわゆる名画は少なく、B級の作品が多い。
 その時点で春日氏の偏愛度がわかるような気がする。
 最後に本書のタイトルだが、「映画という泥沼」にハマりこんだという意味がはいっているそうだ。
 きっと底なしの泥沼だろう。
  
(2019/07/13 投稿)

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