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プレゼント 書評こぼれ話

  今日から8月
  「歳時記」にも
  「故人を偲ぶことも多い月」とあります。

      八月の赤子は今も宙を蹴る      宇多 喜代子

  そんな月の最初に
  平凡社の「のこす言葉」シリーズから
  半藤一利さんの
  『半藤一利 橋をつくる人』を
  紹介します。
  私にとっての半藤一利さんは
  『漱石先生ぞな、もし』の著者の印象が強いのですが
  今はすっかり昭和史の第一人者という
  印象ですね。
  そんな半藤一利さんの半生を
  じっくりお聞きください。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  奮闘度努力せよ                   

 日本の八月は鎮魂の月だ。
 祖先の霊を弔う盆があるだけでなく、先の戦争が終わった終戦記念日、広島長崎の原爆忌と逝ってしまった人たちのことを想うことが多い。
 その月に毎朝「戦陣に死し職域に殉じ、非命に斃れたる者、およびその遺族に思いを致せば、五内ために裂く」という終戦の詔勅の一節を唱えるという人がいる。
 もう30年来続けているというその人が、昭和史の著作を多く手掛けている半藤一利氏だ。

 「人生の先輩が切実な言葉で伝える語り下ろし自伝シリーズ」の平凡社「のこす言葉」の、これは半藤一利氏の巻。
 半藤氏は1930年生まれで、今年89歳になる。
 この本の巻末に付けられた「略歴」に、その89歳に書かれているのが「まだやる気まんまん。」だから、面白い。
 語り下ろしの口調も江戸っ子の、落語噺を聞かされているようで、小気味いい。
 でも、半藤氏はかの大出版社文藝春秋の専務にまでなった人だから、本当はとってもエライ。エライのだけど、そんな風でないのがいい。
 だいいち、文藝春秋への入社だってどこか運のようなところがある。
 そんな人が昭和史にはまっていくのも、文藝春秋での編集者としての関わりからだそうだから、人生、どこでどうなるかわからない。
 もっとも編集者として昭和という時代に向き合う以前に、半藤氏は東京大空襲で多くの死者と向き合う経験をしている。
 そんな氏だからこその言葉、「平和を保持するために、奮闘努力すべし」は重く、響く。
  
(2019/08/01 投稿)

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