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プレゼント 書評こぼれ話

  今日は
  西尾典祐さんの
  『城山三郎伝 昭和を生きた気骨の作家』を
  紹介します。
  この評伝の中に
  城山三郎が60歳の時に作った
  人生訓のようなものが載っている。

    ① 年齢に逆らわず、無理をしない。
    ② いやなことをせず、楽しいことをする。
    ③ 眠いときに寝、醒めたら起きる。好きな物だけ食べる。但し午後八時まで。
    ④ 義理、面子、思惑をすてる。つまり、省事で通す。
    ⑤ 友人をつくり、敵をふやさない。

  大作家の人生訓というより
  普通のサラリーマンの定年後の信条のようで
  このあたりが
  城山三郎の魅力のように
  思えてなりません。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  もっと城山三郎を                   

 作家の評伝を読みたいというのは、作品を描いた人物がどのような人生を生きたのかという興味からだといえる。
 ただあまりそれがかち過ぎると、太宰治がいい例かもしれないが、作家の人生と作品が重なり過ぎることもある。
 太宰の場合は極端すぎるかもしれないが、作品と同じくらいに太宰の人生もまた多くの人の知るところとなっている。
 その点、この本で描かれる経済小説の開拓者ともいえる城山三郎の場合、作品と彼の人生とは重なることは少ないが、軍国少年であった彼を失望させた軍隊という組織への抵抗は戦争が終わったあとも城山の中に残り続けた。
 城山の評伝を重厚なものに書き上げた西尾氏は作品の終りに城山の作品を「昭和に生きた人々を、一個人ではなく、なんらかの組織の関係者として描いた」とまとめている。

 城山三郎は昭和2年に名古屋に生まれた。亡くなったのは平成19年3月、享年79歳。
 本文だけで300ページを超える評伝で、城山が「輸出」という作品で文学界新人賞を受賞するまでの少年時代学生時代を描いているのが100ページ強で、残りの3分の2は作家としての城山の歩みといっていい。
 城山の人生を読むと、破天荒なところはほとんど見られない。どちらかといえば実に全うな社会人だったように思える。
 だからこそ、彼が描いた経済人や政治家は、城山の読者の視点に合っていたのかもしれない。何故なら、城山こそ、城山作品をもっとも愛した読者のような気がする。

 城山三郎はまだまだ読まれていい作家だと思う。
  
(2019/11/14 投稿)

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