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プレゼント 書評こぼれ話

  今日は昨日のつづき。
  原田マハさんの『風神雷神』の下巻
  紹介します。
  この長い物語は
  あまりにも奇想天外すぎて
  納得がいかない人も多いかもしれません。
  俵屋宗達が天正遣欧使節の少年たちと一緒に
  ローマに渡ったということは
  なかったと思います。
  ですが、これは原田マハさんのファンタジーです。
  ファンタジーなら
  うさぎがしゃべったり
  トランプが駆けたりしても
  おかしくはないでしょう。
  そういうように
  読むのがいいのではないかと思います。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  アートというタイムカプセルに乗って                   

 上下巻に分かれた長い物語はもともとは2016年11月から2019年1月にわたって、京都新聞などの連載された新聞小説である。
 そのほとんど終り近くに、原田マハさんはこんな文章を綴っている。
 「美術(アート)は、歴史という大河が過去から現在へと運んでくれたタイムカプセルのようなものだ」と。
 原田さんは今や「アート小説」の旗手として多くの作品を発表してくれたおかげで、私たちは絵とともにもっと素敵な旅をすることができているように思う。

 国宝「風神雷神図屏風」を描いた俵屋宗達、天正遣欧使節としてローマに渡った四人の少年、実際には何ほどのつながりもない。ただいえることは、彼らは同じ時代を生きていたということ。
 しかも、日本という小さな島国で。
 だとしたら、宗達と四人の少年にまったく接点がなかったと誰がいえよう。
 宗達の生涯だってほとんどわかっていないのだから。

 この下巻では、宗達が天正遣欧使節の一員としてローマ教皇グレゴリウス13世に謁見するまでの旅の姿が描かれていく。
 旅の途中で宗達が目にする、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロといった西洋絵画の数々。このあたりは原田さんの独壇場。ゆっくりアートを堪能されるといい。
 そして、宗達たちが最後に出会うのが、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ。
 のちにバロッグ絵画の巨匠となった人物の少年期。
 彼らが16世紀末に、同じ時代を生きたというそれだけで、原田さんは実に豪華絢爛の西洋と日本をつなぐ大きな世界を表出せしめたといえる。
  
(2020/05/23 投稿)

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