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プレゼント 書評こぼれ話

  朝日新聞朝刊一面に
  鷲田清一さんの「折々のことば」という
  小さなコラム欄がある。
  10月5日のその欄で
  独文学者の池内紀さんのこんな言葉が
  紹介されていました。

    これほど豊かになって、
    これほどしあわせにならなかった国はめずらしい。

  グサッとくる言葉です。
  今日紹介する
  出口治明さんの
  『還暦からの底力』も
  そんな内容の本です。
  この本からこんな言葉を。

    好きなことをやる、あるいはやれること。
    人間の幸せはそれに尽きます。
  
  書評で紹介している
  江上剛さんの言葉は
  朝日新聞の9月26日の書評欄で
  書かれていました。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  タイトルにだまされるな                   

 本のタイトルは誰がつけるのだろう。
 もちろん著者ということもあるが、編集者の助言もあったりすると聞いたことがある。
 この本の場合、どうだろう。
 『還暦からの底力』と多くの定年関連本のようなタイトルがついていて、しかも著者が大手生命保険会社勤務を経て、ベンチャー企業の経営者となり、さらには大学の学長となったという経歴であれば、つい定年後の生き方の指南書を期待するだろう。
 この本が売れているのも、そのせいだと思う。 
 しかしながら、著者自ら「60歳になったのだからこれをやりなさい」といった類の話は一つも書いていないと、確信犯的言辞を書いているから、もし、これから読もうという人は気をつけるべきだ。

 この本の内容を「憂国の書」と評したのは作家の江上剛氏で、「これが中高年読者の琴線に触れたのでは」と、たくさん読まれていることの分析をしているが、やはり売れているのは、この本のタイトルの著者の経歴だと思う。
 ただ、この本全部がこの国のありかたを問う「憂国の書」ではなく、もしタイトル通りの内容を期待する読者には、この本の終盤にそれらしき内容が記されているから、安心するといい。
 例えば、「どんな年齢の人でもいまこの時が一番若いのですから、思い立ったらすぐ行動することが大切」といったように。

 タイトルもそうだが、副題にも首を傾げる。
 「歴史・人・旅に学ぶ生き方」とあるが、著者がしきりに書いているのは、「人・本・旅」。
 そのまま使わなかったのは、本より歴史の方が魅力ありと、誰かが考えたのだろうか。
  
(2020/10/09 投稿)

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