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プレゼント 書評こぼれ話

  今日は官能小説の紹介です。
  花房観音さんの短編集
  『秘めゆり』。
  先日花房観音さんの
  『京都に女王と呼ばれた作家がいた』という本を
  紹介しましたが
  そういえば最近花房観音さんの官能小説を
  読んでいないことに気がついて
  新しい本を探してみました。
  見つけたのが
  今日の一冊です。
  今回も京都が舞台で
  こういう作品を読むと
  京都に行ってみたくなります。
  もうすぐ紅葉もきれいだし。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  人生100年時代の官能小説                   

 花房観音さんが『花祀り』で第1回団鬼六賞大賞を受賞したのが2010年だから、コロナ禍で生活が一変した2020年で官能作家として10年になる。
 花房さん以前にも女性の官能小説の書き手は少なからずいたが、10年の間確実に書き続けてきた人はあまりいないのではないかもしれない。
 花房さんの場合、京都を舞台にして、単に男の視点ではない女性の柔らかさを描いてきたのが、男性だけでなく女性にも読まれる官能小説になったともいえる。
 2020年6月に刊行されたこの短編集の文庫解説も及川眠子さんという女性の作詞家で、官能小説の解説を女性が書いても違和感がなくなったのも時代の変化だろう。

 時代の変化といえば人生100年時代になって、官能小説に登場する女性の年齢もあがっている。
 少し前であれば若い女性がヒロインになる作品が多かったが、花房さんのこの短編集に出てくる女性たちはいずれもそれなりに人生の経験を経て魅力にあふれている。
 今風の言葉でいえば、「美魔女」だろうか。
 この文庫のための書き下ろし短篇の「君が若さよ」のヒロイン夏乃は49歳で、その相手の男性は彼女より20歳以上も若いという組み合わせになっている。
 かつての社会的な見方であれば、夏乃のような生き方が唾棄されただろうが、花房さんの描き方はけっしてそうではない。
 あるいは表題作の「秘めゆり」やその続編である「くれなゐの桃」は女性同士の性愛を描いて、最後は夫である男性を捨て、恋人の女性を選ぶという、新しい生き方を肯定した作品に仕上がっている。
  
(2020/10/16 投稿)

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