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プレゼント 書評こぼれ話

  先日読んだ
  房観音さんの『秘めゆり』でもそうですが
  最近アラサーやアラフィフの女性たちの
  恋愛を描いた作品が多いように感じます。
  今日紹介する
  窪美澄さんの『私は女になりたい』の
  主人公の女性も47歳です。
  彼女の14歳年下の青年との恋愛を
  描いています。
  47歳でバツイチ、大学生の息子がいる彼女の恋を
  どう受け止めるか。
  私はどんどん美しくなっていく主人公に
  魅せられましたが。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  恋する女は美しい                   

 「美魔女」」という言葉がある。
 「年齢を感じさせない美しさを保っているミドルエイジの女性」を指す言葉として、2010年頃に美容雑誌の当時の編集長が言い出したものだというが今ではすっかり定着している。
 男性目線の言葉ではなく、ミドルエイジの女性たちの生き方を表わしているようで、そのあたりが女性の支持もあるのだと思う。
 窪美澄のちょっと刺激的なタイトルの、この長編小説の主人公赤澤奈美はまさしく「美魔女」といっていい。
 47歳、雇われとはいえ美容皮膚科クリニックの院長である。
 この作品は、彼女の「人生最後の恋」を描いている。この時から数年経って、53歳になった彼女はその時は「確かに一人の女だった」と振り返る、そんな激しい恋の物語だ。

 作家の唯川恵はこの作品のタイトルのストレートさに「ざわついた」と書いているが、妻でもなく(主人公の奈美はカメラマンと数年前に離婚している)母でもなく(奈美には大学生の息子がいる)、ふとしたきっかけで愛しあうようになった14歳年下の青年の前で、彼女は「女になりたい」と思い、実際男女の関係を持つことになる。
 その最初の頃、奈美は彼の前にいる時は、院長でもバツイチの母親でもなく、「ただ一人の女」であることを、恥ずかしさとともはっきりと感じる。
 息子はそんな母を嫌悪するが、「女」になろうとする奈美はどこまでも美しいと思える。

 彼女を院長で雇ったいる初老のオーナーとのミステリアスな関係といい、窪のこの小説は何重にも男女の関係を私たちに問い続けてくる。
 いつまでも、男であり、女だということを。
  
(2020/10/29 投稿)

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