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プレゼント 書評こぼれ話

  光文社の「古典新訳文庫」
  初めて読んだのは
  深町眞理子さん訳の
  ロンドンの『野性の呼び声』でした。
  とても読みやすくて
  こんな素敵な文庫はどのように出来たのか
  関心がわきました。
  そして、見つけたのが
  今日紹介する
  駒井稔さんの『いま、息をしている言葉で。 「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』。
  2018年10月刊行の本だし、
  「古典新訳文庫」そのものが
  すでに多くの読書人に認知されていますから
  私などは
  すっかり出遅れています。
  また何か「古典新訳文庫」
  一冊読んでみたいと思います。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  古典への誘い                   

 文学や哲学、あるいは社会科学にしろ、古典といえば岩波文庫という定評があったが、その牙城に2006年9月果敢に攻め込んだ文庫があった。
 それが光文社から出た「古典新訳文庫」である。
 そして、その中に収められた亀山郁夫さん翻訳のドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』は多くの人が驚くほど売り上げ、一大ブームとなるなど、出版関係や書店、読書人を驚かすことになる。
 本書はその「古典新訳文庫」がどのように作られていったかを、この文庫を企画し立ち上げていった初代編集長である駒井稔さんが綴ったものだ。

 なんといっても面白いのは、駒井さんがかつて人気を誇った週刊誌「週刊宝石」の編集者だったということ。
 「週刊宝石」といえば決して上品ではなかったが、80年代のバブル期を象徴するように刺激的な雑誌だった。
 そんな編集部にいて、駒井さんは大変化の「時代には古典が持つ普遍性だけが道標となるのではないか」と考えたというのですから、さすがというしかありません。

 では、駒井さんが考える「新訳」とはどういったものかといえば、「今、その作家が日本に生きていて、この作品を日本語で書いたら、どういう文体になるでしょうか」と常に翻訳者に問い続けたという。
 そして、それはこの文庫全体を指す、この本のタイトルにもなった「いま、息をしている言葉で。」につながっている。
 さらに、この文庫のこまごまとした工夫は「読者がその古典を読み終えることができるよう」に施されたものだとか。
 この本を読めば、「古典新訳文庫」から何か読んでみようと思うに違いない。
  
(2020/11/12 投稿)

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