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プレゼント 書評こぼれ話

  12月になりました。

    亡き母を知る人来たり十二月     長谷川 かな女

  コロナ禍で大変な年になった今年も
  多くの著名人が亡くなりました。
  先日届いたのは
  漫画家矢口高雄さんの訃報でした。
  私は矢口高雄さんの漫画のタッチが好きで
  「おらが村」の単行本を買ったこともありました。
  特に矢口高雄さんが描かれる
  老人の表情がよかったのを覚えています。
  今日は矢口高雄さんが自身の半生を振り返った
  『釣りキチ三平の釣れづれの記 平成版』を
  紹介します。
  訃報を聞いて
  すぐに図書館の蔵書を調べて借りました。
  書評タイトルの「風よ運べ 燃える思いよ」は
  この本にも出てくるみなみらんぼうさんの歌
  「途上にて」の一節です。

  ご冥福をお祈りします

  矢口高雄さん、
  ありがとうございました。

  

sai.wingpen  追悼・矢口高雄さん - 風よ運べ 燃える思いよ                   

 漫画家矢口高雄さんが11月20日、81歳で亡くなった。
 矢口さんといえば誰もが「釣りキチ三平」を思い出すにちがいない。1973年に「少年マガジン」に連載を始めてから10年、子ども達に釣りブームを作った名作だ。
 個人的には同じ時期に青年漫画誌「漫画アクション」に連載されていた「おらが村」や「マタギ」の方が好きだった。
 矢口さんの漫画の魅力はなんといっても細部にもこだわった絵柄であり、その透明感は他の漫画家の追随を許さなかったのではないだろうか。

 そんな矢口さんだがプロの漫画家になる前には「絵がヘタ」とまで酷評されたこともあったという。
 落ち込む矢口さんを励ましたのがたまたま訪れた水木しげるの一言、「毎日描いていればうまくなるもの」だった。
 そんなエピソードが満載の本が、2008年に刊行されたこの自伝のようなエッセイだ。
 秋田の銀行員だった矢口さんがプロの漫画家としてデビューしたのが30歳。すでに子どもも2人いた。
 漫画家といえば10代で活躍する人も大勢いる世界。そこに30歳で飛び込むのだから勇気がいっただろう。
 銀行をやめ漫画家として東京に出る決心をした矢口さんに夫の夢をとめられないと覚悟をする奥さんとの会話など胸がギュッとなる。
 そういうことを経て、矢口漫画があるのだろう。

 もちろん、この本には「釣りキチ三平」創作裏話もたくさんはいっている。
 それでいてそのどれもが苦労話に聞こえてこないのは、矢口さんがまさに子どもの頃からの思いを抱き続けていたからだと思う。
 いい漫画家だった。
  
(2020/12/01 投稿)

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