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プレゼント 書評こぼれ話

  今日12月30日は
  開高健の生まれた日です。
  開高健が生まれたのは1930年ですから
  まさに生誕90年の日にあたります。
  そこで今日は
  開高健と長年釣り紀行の写真を撮り続けた
  写真家高橋曻さんの
  『旅人 開高健』を紹介します。
  今回
  高橋曻さんのことを調べていて
  2007年に高橋曻さんも亡くなっていることを
  知りました。
  開高健と同じ58歳だったことには
  驚きました。
  名作『オーパ!』の復刻版も出版されるということですから
  高橋曻さんも
  きっと喜んでいるでしょうね。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  開高健の背中を追いつづけて                   

 「表現者」開高健が亡くなったのは、1989年12月9日で、その時まだ58歳という若さであった。
 短いながらも疾風の如くその人生を駆け抜けたという印象が強い。
 30歳前で芥川賞作家になるも小説の創作に難儀し、それでも数々の長編小説を発表。しかし、書く苦悩は開高を苦しめた。
 そんな彼を唯一解放したのが、「釣り」だったかもしれない。
 さまざまな国の、河や海での釣りは、多くの記録文学も生み出した。
 中でも、傑作は今でも読み継がれる『オーパ!』シリーズだろう。
 その釣り紀行に参加し、その後開高とともに世界11か国を周り、延べ443日を共に生きることになった写真家がいる。
 それが、本書の著者、高橋曻だ。
 これは高橋が撮った開高の写真とともに高橋の開高への思いを綴ったエッセイを収めた貴重な一冊だ。
 何故なら、この本が出版された2005年の2年後、高橋もまた開高と同じ58歳の若さで亡くなってしまうのだから。

 この本の中で高橋は「この一冊はあくまでも私の中の開高先生である」としているが、それは開高の人柄によるものらしい。
 別の箇所で「どうやら先生は相手によって言葉を選び、話し方も文体も変えていたのではないか」とも書いている。
 きっと誰もがそれぞれの開高健像を持っているということだろう。

 本書は開高との釣り紀行、そして最晩年さらには亡くなったあと開高の遺灰をモンゴルの地に還すところまで描かれていて、高橋の開高を喪った慟哭が迫る一冊になっている。
  
(2020/12/30 投稿)

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