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プレゼント 書評こぼれ話

  桜木紫乃さんが昨年(2020年)に発表した
  『家族じまい』の世評は高い。
  年度のベスト3に選んだ人がいたりしたり、
  第15回中央公論文芸賞を受賞したりしている。
  やっぱりいい作品は評価もついてくる。
  そんな桜木紫乃さんが
  初めてのエッセイ集を出したというので
  驚いた。
  『おばんでございます』というのが
  そのタイトル。
  「愛すべき北海道弁として『おばんでございます』が
  軽やかに津軽海峡を越えてゆきますように」というのが
  刊行に寄せた
  桜木紫乃さんの言葉。
  北海道人の心意気、
  いいなぁ。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  北海道の女は手強いゾ                   

 桜木紫乃さんが『ホテルローヤル』で第149回直木賞を受賞したのが2013年。
 その前年には『ラブレス』で注目されてはいたが、実は2002年に『雪虫』という作品でオール讀物新人賞を受賞してからそれまで不遇の時代が続いたそうだ。
 書けども書けども雑誌に載らない、当然本にもならない。
 現在の活躍から信じられない程だ。
 新人賞受賞からようやく手にした直木賞、そしてそれから10年近くなって、ようやく初めてのエッセイ集が出ることになった。
 あんなに文章の巧い桜木さんのエッセイ集が今までなかったなんて、そのことにも驚いたし、その出版元が大手の出版社でなく、北海道新聞社というのも、北海道を舞台にしてほとんどの作品を書いてきた桜木さんらしくていい。
 何しろ北海道新聞は桜木さんが新人賞を受賞したあとまだ一冊の単行本さえ出ていない時期に、「ブンゴーへの道」というコラム連載を担当させていて、そういう関係が今回の初エッセイに刊行につながったのだろうか。

 もちろん本書には「ブンゴーへの道」も収められているし、直木賞受賞後の思いや作家としての心構えのようなもの、あるいは文芸誌に載ったエッセイもあったりして、桜木さんの魅力満載といっていい。
 さらには桜木さんがはまっているという「シークレット歌劇団0931」を主宰する愛海夏子さんとの対談まであったりして、結構自由な編集だ。
 北海道出身の歌手中島みゆきさんも歌の世界とおしゃべりの世界がまるで真逆だが、桜木紫乃さんにも同じような面がある。
 北海道の女は、手強いゾ。
  
(2021/01/06 投稿)

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