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プレゼント 書評こぼれ話

  最近家で映画を観る機会が多い。
  というのも、
  TSUTAYATVとかアマゾンプライムとかを
  視聴できるようにしたからで
  従来からのCSでの放送も合わせれば
  見飽きることがない。
  しかも、アマゾンプライムで
  秋吉久美子さんのデビュー当時の
  「赤ちょうちん」「」「バージンブルース」を
  視聴できたのは
  歓喜としかいいようがない。
  中でも「赤ちょうちん」。

  

  秋吉久美子さんの瑞々しいヌードだけでなく
  次第に狂っていくヒロインの姿など
  しっかりと覚えていたのに
  自分でも驚いた。
  そんなところに
  今日紹介する『秋吉久美子調書』を見つけたのだから
  夢中で読みました。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  ミューズ秋吉久美子                   

 女優・秋吉久美子は僕たちのミューズ(女神)だった。
 「僕たち」というのは、おそらく秋吉と同世代の人たちで、1974年に立て続けに藤田敏八監督によって撮られた「赤ちょうちん」「妹」「バージンブルース」という青春三部作をリアルに観た世代といっていい。
 1954年生まれの秋吉はこの時二十歳。そして、同世代の観客もまた二十歳前後の若者だったことは間違いない。
 多くの若者たちは、この時、スクリーンの中の秋吉に自分を投影していたに違いない。男であれ、女であれ、秋吉は自分(たち)

 「調書」と名付けられたこの本は、映画評論家樋口尚文氏による秋吉へのロング・インタビューと樋口氏による「秋吉久美子論」、そして出演作データベースの三部構成でできている。
 樋口氏は1962年生まれだから、秋吉の青春三部作が封切られた時はまだ12歳の少年だが、この三部作はのちの映画青年たちに愛され続けたから、樋口氏にとっても忘れ難い作品だったのだろう。
 樋口氏の映画愛が徹底されているのがロング・インタビューだ。
 デビューまでのエピソードはあるが、デビューしてから時に世間を騒がした、例えば秋吉が妊娠した時の「できれば(子どもは)卵で生みたいわ」みたいな迷言などは除かれ、演技や監督など映画に徹しているのが清々しい。

 樋口氏は「秋吉久美子論」の中でこう書いている。
 「秋吉は、本人が自覚しているように、時代に選ばれし「時の娘」なのである」と。
 秋吉久美子とは僕たちそのものだったのだ。
  
(2021/01/22 投稿)

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