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プレゼント 書評こぼれ話

  今日はいつもより一日早い
  節分

    鬼の豆たんと余つてしまひけり       片山 由美子

  豆まきの声も最近ではあまり
  聞かなくなりました。
  私も明日の朝の片づけを考えて
  豆まきというか
  そっと置くような感じで
  「鬼は外、福は内」しています。
  今日は
  ドリアン助川さんの『あん』。
  河瀨直美監督の映画「あん」は
  もう何度も観ていますが
  原作は初めてです。

  

  この映画、なんといっても
  小豆の煮てくるさまが最高にいい。
  その点では
  やはり映画の方が優位。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  映画を観た人はぜひ読んで下さい                   

 2015年に封切られた河瀨直美監督の映画「あん」の原作である。
 主人公の千太郎という青年が営んでいるどら焼き屋のあん作りを手伝う謎の老女である吉井徳江を演じたのが、この作品が最後の主演となった樹木希林さん。
 希林さんや千太郎役の永瀬正敏さんの好演だけでなく、女子中学生のワカナ役が希林さんの孫である内田伽羅さんといった話題もあり、映画の評価も高かった。
 映画は観たけれど、原作は読んでいないという人も多いかもしれないが、実は原作の評価も高く、第25回読書感想画中央コンクールの指定図書にも選ばれている。
 「読書感想画」というのは「読書によって得た感動を絵画表現する」もので、やはりこの作品の冒頭の満開の桜や月夜など、絵画としても映えるのだろう。

 原作を読むと、映画よりも余計徳江さんのハンセン病への表現が多いことがわかる。
 もちろん、一方では千太郎の再生の物語という要素もあるが(映画ではどちらかといえばこの方が強く出ている)、原作では徳江さんが生きてきた時間が濃厚に描かれているように感じた。
 徳江さんが最後に千太郎に書き残した手紙も映画でも感動を誘うシーンだが、原作ではもっと重みがあるものに映ったのは、文章表現と映像表現の違いだろうか。
 徳江さんが書き残した「この世に生まれたきた意味」とは、「この世を観るために、聞くために」そのことだけというのが、とてもシンプルだけど、心に深く刺さるものだった。
 映画を観た人なら原作を読んでもらいたいし、原作だけなら映画も観て欲しい、そんな作品だ。
  
(2021/02/02 投稿)

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