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プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介する
  『「関ケ原」の決算書』を書いた
  山本博文さんは
  書評にも書きましたが
  2020年3月29日に63歳で亡くなっています。
  もうすぐ1年です。
  この本でもそうですが
  山本博文さんが書く歴史書は
  とてもわかりやすい。
  そういった人が
  若くして亡くなるなんて
  やっぱり惜しいですね。
  ところで、
  関ケ原。
  日本史の中でも面白いところ。
  ここだけクローズアップさせて
  大河ドラマになりそうなんだけど。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  関ケ原ならなんといっても大谷吉継がいい                   

 「決算」という言葉を「広辞苑」で調べると、「勘定を締切ること。収入・支出の最終的な計算」と出てくる。
 つまり、この本は天下分け目の戦いといわれる「関ケ原合戦」(1600年)で徳川家康率いる東軍と石田三成率いる西軍の、各藩が一体どのくらいのお金がかかり、その勝敗のあとの成敗で(つまり、勘定が締め切られ)どれだけの損益がでたのかがわかりやすく書かれている。
 何しろ著者の山本博文氏は東京大学史料編纂所教授ながら、かつて日本エッセイスト・クラブ賞を受賞したほどの文筆家だから、文章がとてもいい。
 さらにいえば、この作品は山本氏の遺作でもあって、本書巻末に「がん闘病中でしたが、本書の校正をすべて終え、直後の2020年3月29日に永眠されました」と、編集部のコメントがはいっていて、山本氏がこの作品出版に際しての思いが感じられる内容になっている。

 特にこの中では、西軍についた大藩薩摩の島津藩についての記述が核になっている。
 というのも、島津藩は大藩でありながらわずかな兵しか出陣させず、命からがら関ケ原をあとにする。そうはいっても、東軍の勇壮井伊直政に傷を負わせたぐらいだから、「決算」はマイナスになっても仕方がなかった。
 しかし、実際には島津藩はほとんど処罰を受けていない。
 そんなあたりを、関ケ原合戦が始まる前あたりから解き起こしていく。そして、この合戦に見られる裏切りなどの挿話も絡めて、実に面白い歴史書になっている。

 1957年生まれだった山本氏の早逝は実に残念だ。
  
(2021/02/30 投稿)

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