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  今日は
  田辺聖子さんの短編小説
  『ジョゼと虎と魚たち』を
  紹介します。
  犬童一心監督の映画を観て
  原作を読もうと思ったのですが
  驚いたことに
  図書館では何人もの人が
  予約順番を待っているではないですか。
  文庫本は1987年に出たものですから
  その本が
  順番待ちということに
  びっくりしました。
  さらに昨年アニメにもなっているではないですか。
  読んだあとも、
  その人気の源がどこなのか
  わからないでいます。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  田辺聖子さん、教えてください                   

 不思議でならないのです。
 この奇妙なタイトルの短篇小説、文庫本にしてわずか20ページ余りの作品で、しかも初出が1984年ともう30年以上も前のものにもかかわらず、今でも若い人たちから熱い支持を得ているのですから。
 最初に映画化されたのが2004年。監督が犬童一心さん、脚本が渡辺あやさん。
 主人公のジョゼを池脇千鶴さんが演じ、彼女の恋人の恒夫を妻夫木聡さんが演じています。そして、この短編は2020年に劇場アニメにもなって上映されています。
 一体、この作品の何が人々を惹きつけるのでしょうか。

 主人公のジョゼは子供の頃病気になって足が動かない、25歳の女性。
 彼女の使う関西弁が心地いい。
 彼女の世話をするのが「管理人」と彼女から呼ばれる恒夫。
 ジョゼの本名はもちろんあるが、サガンの小説によく出てくる名前が気にいってジョゼと自分で呼ぶ。
 ジョゼと恒夫の出会いは偶然だったが、恒夫はいつしかジョゼに思いを持つようになっている。
 なんといっても、二人の最初の交わりの場面がいい。
 「アタイ、好きや。あんたも、あんたのすることも好きや」
 高飛車でワガママだったジョゼの心の声を聴いた瞬間だ。

 きっと男性の読者だけでなく、女性の読者もジョゼのことを離せなくなるセリフのような気がする。
 タイトルの「ジョゼ」はそういうことで主人公の名前だが、残りの「虎」と「魚」は何なのか、本文を読むしかない。
 でも、どうしてこんなに人を惹きつけるのでしょうね、田辺聖子さん。
  
(2021/04/20 投稿)

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