FC2ブログ
プレゼント 書評こぼれ話

  東日本大震災の震災ルポルタージュ『南三陸日記』に
  感動して
  その書き手である三浦英之さんの名前を意識していて
  新しい本を見つけたので
  手にしました。
  それが今日紹介する
  『白い土地 ルポ福島「帰還困難区域」とその周辺』です。
  2020年10月の刊行です。
  ここに書かれている
  2020年春の
  東京オリンピック延期の話など
  今から思えばまるでずっと以前のように感じます。
  でも、まだたった1年。
  それでも結局コロナ禍の不安が解消されないまま
  東京オリンピックが開催されようとしています。
  「復興五輪」は
  今から思えばオリンピック誘致のための
  甘い誘い言葉だったのでしょうか。
  今だから
  この本を読む意味があると思います。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  真実はどこにあるのか                   

 著者の三浦英之さんは現役の朝日新聞記者である。
 つまり、会社の都合により(時には本人の希望もあるだろうが)異動があり、取材拠点が変わるということだ。
 2011年3月の東日本大震災のあと、宮城県南三陸に駐在し、そこで見知った人たちを描いたルポルタージュ『南三陸日記』を執筆し、その後アフリカ特派員になった際いは『牙 アフリカゾウの密猟問題を追って』というノンフィクション作品を書き上げている。
 2017年には福島局員となり、2019年5月に福島の南相馬支局に転勤となっている。
 この本は、そこから2020年春までの1年間に、三浦さんが「白地」と呼ばれた土地で出会った人たちを描いた人物ルポルタージュである。

 本のタイトルにもなっている「白地(しろじ)」は「東京電力福島第一原発が立地する福島県大熊町などで使われている隠語」で東日本大震災の際に発生した原発事故で漏れた放射線量が極めて高く、「帰還困難区域」の中でも将来的に居住の見通しが立たないエリアをいうとある。
 そして、三浦さんが南相馬で取材をした時期、この国は「復興五輪」を大義とした東京オリンピックを進めようとしていた。
 その後、コロナ禍で2020年開催予定のオリンピックは延期となった(この本では2020年の春の延期判断の時点まで描かれている)今、もう誰も「復興五輪」と言わなくなっている。

 福島原発事故でもそうだが、結局私たちは何も本当のことを教えられていないことをあらためて感じる。
 だからこそ、三浦さんのような記者が何人も出てきてもらいたい。
  
(2021/07/14 投稿)

    芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス
Secret

TrackBackURL
→http://hontasu.blog49.fc2.com/tb.php/4753-e6a4b837