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プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介する
  斉藤倫さんの
  『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』は
  先月紹介した
  本の雑誌編集部編の『10代のための読書地図』の中で
  何人もの方がオススメの本として
  あげられていました。
  どんな本なのかわからなくて
  ただ漫画家の高野文子さんが絵を描いているという興味もあって
  読んでみました。
  ちょっと不思議な感じの本でしたが
  きっとこういう本を足掛かりにして
  子どもたちは本の世界に入っていくのかなとも
  思いました。
  ちなみに作者の斉藤倫さんは
  詩人です。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  ゆびをぱちんとならすのもやさしくない                   

 詩を読むって難しい?
 物語のように長くないから難しくないかな。
 でも、どんな詩だって聞かれても、物語のようにうまく話せないから、読めているっていうのかな。
 それに、例えばこの本のように「詩集」なんて言葉がタイトルになっているけど、どうみてもこれは「詩集」じゃない。
 でも、この長いタイトル、どこで切れるのかわからないけど、ちょっとかっこいいと思わないかい。

 この本の奥付き、ほら本のおしまいにある発行の日や発行した出版社の名前とか出ているページがあるだろ、に英語表記のタイトルが出てて、そこには「Good Kid,Good Poems」とある。
 その方がわかりやすいけど、日本語の長いタイトルの方がやっぱり好きかな。

 この本は小学生の男の子が亡くなったお父さんの友だちだったおじさんを訪ねて、詩とかの話をすることで、詩の世界がわかるようにできている。
 詩の世界っていっても、ひとつの詩をどんなふうに読むかは自由だし、そもそも正しい読み方はないかもしれない。
 この本でも、これが正しい詩の読み方なんて書いてない。
 でも、こんな文章があったりする。
 「ひとは、ことばをつくって、こころを、あらわそうとした。それでも、あらわせないものが、詩になった」
 だったら、詩って存在するの?

 もし、子どもたちがこの本を読んで、詩が書けたらいいけれど、書けなくても、詩って何だろうとちょっと考えてみるだけで、この世界の見え方は少し違ってくるかもしれない。
  
(2021/10/17 投稿)

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