01/18/2022 頼朝の武士団(細川 重雄):書評「大河ドラマのお供に」

三谷幸喜さん脚本の
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」始まりましたね。
さっそく政子役の小池栄子さん大活躍ですが
新垣結衣さん演じる八重という女性、
てっきり三谷幸喜さんの創作かと思ったら
違うんですね。
ちゃんと実在する。
第一回めと殺されてしまう頼朝の子も
実際にいたそうです。
今日紹介する
細川重男さんの
『頼朝の武士団』にも出てきます。
ちなみにこの本には
「鎌倉殿・御家人たちと本拠地「鎌倉」」という
長い副題がついています。
じゃあ、読もう。

今年(2022年)のNHK大河ドラマが三谷幸喜さん脚本の「鎌倉殿の13人」ということもあって、書店には北条義時や鎌倉幕府の関連書がたくさん出回っている。
この本も2021年11月刊行だから、そのブームに乗っかった企画だろうが、実はこの本には元本が存在する。
それが2012年に洋泉社という出版社から「歴史新書」の一冊として出たもの。400ページ余りあるこの本の、250ページあたりまでがそれに該当する。
そのあと、頼朝が亡くなったあとのつまりは北条政子と義時の時代を描いたものが今回追記され、全体として鎌倉幕府成立から承久の乱あたりまでがまとめられている。
この作品では「頼朝と御家人たちや、御家人たち同志が、どのような関係であったのか」が主として書かれている。
三谷幸喜さんのドラマでも現代語ぽい言葉が使われて話題となっているが、この本でも頼朝たちの言葉が現代語のやんちゃな風に置きかわっていて、真面目な読者なら眉をひそめそうだ。
しかし、当たり前だが誰も見たこともない何百年も前の世界をわかりやすく理解しようとすればそういう書き方もアリのような気がする。
そもそも、この当時の人物の名前にしたって覚えにくい。
頼朝、頼家、実朝まではいいとして、北条は時政、時房、義時、泰時と同じような名前が続いてわかりにくい。
ましてや、鎌倉殿の13人ともなれば。
この本にはさまざまな系図も付録としてついているから、大河ドラマを見るのに役立つやもしれない。
(2022/01/18 投稿)

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